カンボジア|アジアの挑戦者たち〜Japanese Language and Business School of Cambodia 水野 宏美 様〜

〜アジアの挑戦者たち〜

アジアで活躍する”アジアの挑戦者たち”にインタビューをして、
現地でのアジアビジネスのリアルについて取材をしました。
ぜひ、挑戦者たちから学びやヒントを得て、
オールジャパンでアジアでの成功を掴みとるキッカケになれば嬉しいです。

▼水野 宏美氏プロフィールについて

水野 宏美
Japanese Language and Business School of Cambodia(Wonder Weaver Co., Ltd.)
School Business Manager

岐阜県出身
高校時代、ボート部で全国大会に出場。早稲田大学スポーツ科学部卒業
大学卒業後、主に接客サービス、人事・マネジメントの仕事に携わる
6年間務めた会社を退社しWonder Weaverに入社
2015年よりカンボジア・プノンペンに在住
日本語教育技能検定試験合格、サービス接遇実務検定2級取得

・御社の事業内容を教えて下さい

カンボジアの首都プノンペンにて、人材開発事業の一つである日本語学校(JLBS – Japanese Language and Business School of Cambodia)を運営しております。

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Japanese Language and Business School of Cambodia

・いつ頃アジア進出しましたか?なぜカンボジアを選びましたか?

始めてカンボジアを訪れたのは、2014年2月。当時建設中だったAEONモールを見て、急速に成長を遂げていく様子を肌で感じました。飲食店やマイクロファイナンスをはじめ、様々な事業を検討しましたが、今後日本からの進出企業がますます増え、日本語ができるカンボジア人へのニーズがより高まることを見据え、日本語教育事業から始めることにしました。

ベトナム・タイ・ミャンマー・フィリピンなど、アジアの国は全てデータを横並びにして検討しましたが、市場が飽和しつつある国ではなく、小さな資本でも市場に参入し“勝てる”チャンスが十分にあると感じたカンボジアを選びました。また、多くの事業が100%独資で行うことが可能であることも、カンボジアを選んだ理由のひとつです。

・カンボジアでビジネスをする面白さはどんなことですか?

日本とは違い、組織のトップと直接話をする機会が多く、ダイナミックな交渉も数多く経験できる点は、途上国カンボジアならではないでしょうか。学校立ち上げ前、カンボジアの某私立トップ大学との提携を検討していましたが、その際も真っ先に学長がミーティングに出てきて、後に大学のプレジデントとも話をしました(最終的に、提携はうまくいかず、それどころかその大学が日本語センターをすぐに立上げ、今となっては競合の1つとなっています。。)

また大きなものから小さなものまで様々な投資案件の話が舞い込んできます。中古プリンターの輸入販売や技能実習生送り出し、不動産など、もう記憶に残っていないほど、1年で数多くの案件がありましたが、まずは日本語学校を成功させることに注力することにしました。カンボジアのビジネスマンの多くは英語で話ができます。クメール語の通訳を介さずに英語で直接話をすることで、カンボジア人と深い関係を築くことができ、有利にかつスピーディに交渉を進めることができると感じました。英語能力は決して必要不可欠ではありませんが、やはり大きなアドバンテージになります。ビジネスチャンスも広がりやすいと思います。

最後に、カンボジア人と働くことでしょうか。多くの人が言うように、カンボジア人は本当に純粋で、スタッフは教えたことをスポンジのように吸収していきます。それゆえ、スタート段階のレベルは低いものの、組織の成長スピードが日本の企業より早く、やりがいを感じます。一方で、(とくに男性カンボジア人の多くは)プライドが高く、人前叱られるとすぐにやる気をなくし捻くれ、自分がやりたくない仕事はやらない、など日本では考えられないような苦労もありましたが、衝突してもすぐに気持ちを切り替えて快く働くことができる素直さは、今の日本の職場にはないと思います。

若いカンボジア人の多くが学ぶ意欲が高く、私自身が学ぶことも多いです。日本の若者にもぜひ見習ってもらいたいと感じています。

今後の御社の展望をお聞かせください。
また、御社の商品やサービスの魅力を教えて下さい。

まずは日本語学校を軌道に乗せることが当面の目標になります。現在は約100名ほどですが、年内に200名、来年には300名の生徒数まで増やすことを計画しています。

技能実習生の送り出しを主とする学校を除き、プノンペンに存在する日本語学校のほとんどはNPOが運営しています。営利目的の企業として、日本語学校を運営しているのはうちだけではないでしょうか。多くの日本語学校が安価で授業を提供している中で、私立の学校として存続していくのは並大抵のことではありません。開校準備時に、学校の説明会を行うにあたり、大学の校門前など、ターゲット顧客にピンポイントで3000枚のチラシを配りましたが、準備して最初に迎えた説明会の参加はゼロ。開校1週間前の時点でした。一瞬頭が真っ白になりましたが、すぐに残りの1週間でやれること・変えられることを列挙し、実行しました。その結果、開校時には約30名の生徒を集める事ができました。

NPOが運営する低料金の日本語学校を相手に、我々は価格戦略をとることはできません。差別化戦略でしか生き残る道はないことはスタート前から覚悟していましたが、1年足らずで大量の汗を“アタマ”にかくことになるとは思っていませんでした。今でこそ100名まで生徒数を伸ばすことができましたが、学校の“強み(=他校との違い)”を明確に打ち出せるようになるまで、失敗と成功を繰り返し、時間がかかりました。

今後は、能力開発や職業訓練といった専門分野の教育にも着手し、日系企業で活躍できるカンボジア人のリーダーを育てていきたいと思います。

・最後にカンボジアで仕事をしたい方へのメッセージをお願い致します

カンボジアは他のアジア諸国と比べてまだまだ発展途上でネガティブなイメージがありますが、上記のように、ビジネスにおいて非常に面白みのある国です。発展途上だからこそ、大きな仕事がしたい人、あらゆるビジネスチャンスをものにしたい人にとっては、最適の場所だと言えます。

しかしながら「カンボジア」と聞くと、〈衣〉〈食〉〈住〉全てにおいて「危険な国」というイメージがみなさんの中にも少なからずあると思います。私自身、渡航前は悪い情報ばかり目に付き、渡航を止めようかと考えるくらい不安で一杯でした。

それが、カンボジアに来てみると、カンボジア人は集団の中でお互いに助け合う習性を持っているので、困っているとすぐに助けてくれます。生活の知恵も発達していて、カンボジア人から学ぶこともたくさんあります。

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また、AEONモールを始め日系企業、日系レストラン、日系の美容室なども進出しているため不自由なく、渡航して1か月も経った頃には日本とほぼ変わらない生活ができているとふと感じました。渡航前に描いていた生活よりも快適に過ごしています。まだまだ日本人の数は少ないですが、日本人のコミュニティも数多く存在する(同年齢・バトミントン等各種スポーツ・カラオケ・バンド・出身地別・業種別など様々なコミュニティがあります)ので、すぐに友達もできました。

カンボジアに住んでいる日本人は、“敢えて”カンボジアを選び、特別な思いを持っている人が多いため、その人たちの情熱や価値観に直で触れられることも、他の国にはないチャンスです。

カンボジア人スタッフとの価値観の違いで、ぶつかることもあります。計画通りに物事が進むことのほうが少ないです。上手くいかないことも多いですが、その分やりがいも大きいこの「カンボジア」という国で、みなさんもがむしゃらに働いてみませんか?

改めてインタビューにご協力頂いた水野 宏美  様、
ありがとうございました!

アジアマガジンではこれからもアジアビジネスに役立つ情報を発信してまいります。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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