”34歳でバンコクで就職し現在48歳。” アジア就職ケーススタディ(Vol.2)

アジアマガジンでは「アジアで働く」を発信するため、実際に海外就職をしている経験者の方々にインタビューをすることにしました。2人目は34歳でタイのバンコクで就職され、既に14年目になる男性のリアルケーススタディです。

さて、海外就職インタビューです!

大学卒業後、広告代理店へ入社し、コピーライターとして勤務していました。新聞、雑誌、CMなどの広告の企画・制作に携わりました。10年間勤務した後に、退社。同僚と広告事務所を構えるつもりでいましたが、その前に“アジアを放浪”してみたくなり、まずはタイへ向かいました。その後、タイ・バンコクに住み始めることにし、バイヤー関連の仕事をしています。

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ーいまはどんなお仕事をしていますか?

個人で、バイヤー業を営んでいます。簡潔にバイヤーと申しますと、日本からのお客様のご希望する商品を買い付けて発送する仕事です。いわば物の仲介業です。主に男性用のアパレルの卸をしております。

初めからバイヤーをしていたのではなく、いろんな商売などを経験、挫折した後に、この仕事に行きつきました。当初は、知り合いの旅行代理店の方から「旅行者を市場に案内して欲しい」と言われ、それがきっかけでした。ある程度タイ語が話せて、バンコクの市場などに詳しいことが条件でした。例えば買い物のときに、私がタイ語で値切ったりするなど、いわゆる同行案内人の仕事を請け負っていました。そこから同行した人が、お客様になったり、また紹介を頂いたたり、買い付けで市場に行ったときに日本人の方との出会いが仕事になったりしています。

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ータイ・バンコクで働くキッカケや経緯を教えて下さい。

正直に言うと、日本で組織の中で働くことに疲れ切り、事務所を構える前にちょっと休みたかったんです。そこでアジアを放浪してみたかった。それで32歳の時にまずタイに行ったのですが、完璧にタイという国にはまってしまったんですよね(笑)

最初は就職ではなく、タイで2年近くタイ語を学びました。で、せっかくだから語学を活かして、仕事をしようと思いました。34歳の時ですね。会社勤めする気はなかったので、何か商売をしたかった。ダメだったら日本に帰って、同僚に頭を下げて雇ってもらうつもりでした。

ーなぜタイを選んだのですか?

会社勤めしていたときに、仕事と旅行で一度ずつタイに行きました。バンコクです。日本とは違うゆるやかに流れる独特の時間と、まったりした感じが好きになりました。また物価の安さも魅力でした。来た当初は、1日1,000円以内で過ごしていました。当時の私には、タイがとても心地よかったのでしょう。

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ーそれまではどんな仕事をしていましたか?

コピーライターとして、広告の企画・制作に携わっていました。“華やかな広告業界”のイメージがあったのですが、全くの逆でした。まず定時に帰ったことがありません。終電を過ぎて、タクシーで帰宅する日々が多かったです。土日も出勤していました。

ひとつの広告が出来るまでに、何十案と作り、クライアントから却下されると、作り直し、営業からは明日までとせっつかれたり、あーだこうだ言いながら深夜までコピーを書き、日々プレッシャーを感じながら仕事をしていました。出来がった広告が世に出たときは、ホッとしました。ささやかですが、仕事を成し遂げた幸せもありました。

また“仕事とはこういうもんなんだ”と自分に言い聞かせていたので10年間頑張れましたが、いま思うと、違いますね。“仕事とは、そういうもんじゃない”。もっとラクしていいもんなんだと。人生、仕事が一番ではありませんから。

ー海外に行く前に英語はどの程度できましたか?

駅で、外国人が“秋葉原まではどうやって行くの?”と尋ねてきたときに、受け答え出来るレベルでした。バンコクに来てからは、日本語は通じませんから、日常会話は英語です。ただタイ人も英語が出来る人は多くないので、お互いに単語だけで会話していました。あと、よく欧米人の知人などに“正しく話そうとするな”と言われます。つまり、文法通りにしなくていいということですね。

日本人の場合、まず、頭の中で文法を考え、正しく話そうとする傾向がありますよね。ただ、そうじゃないんだと。間違っていても、まずは意味が伝わればいいということを教わりました。そうすれば、もっと自然に言葉が出てくるんだ、と。英語だけではなく、タイ語を習っていたときに“そうだなあ”と実感しました。

ーいまのお仕事の面白さと大変さを教えて下さい。

タイは、日本と比べて180°違う国です。日本では質を求められますが、タイはアバウトです。当初、タイの商品の質の低さに苦情が多々ありました。細かい部分が、まったくダメでした。外見だけで中身がない。そんな感じです。

その辺をタイ人に問いただしても、よくわからない顔をされました。“安ければいいじゃないか”…日本でそれなりに仕事をして、それが正しいものだと思っていた事を、少しずつ捨てなくてはいけないことが、辛かったです。ただ、断固として捨てられない部分もあります。外国で働くということは、自分の常識を捨てて受け入れることだと思います。

一方で日本にはないユニークで、それなりに質のいい商品もあります。この価格で、この質ならいい。というお客様もいます。また私の提案する商品が日本で売れて、注文が殺到するのはうれしいですね。探求心が旺盛で、発見することが好きな人には、バイヤー業は楽しさと喜びを与えてくれるでしょう。

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ー今後はどんなキャリアやプランを考えていますか?

例えば、日本で定年を迎え、ちょっと海外でのんびり過ごそう。という方々が、タイには結構いらっしゃいます。その方々がタイで快適に生活できるお手伝いも、少々ですがしております。また企業様のタイへの進出など、いわゆる案内人の仕事をもっと増やしていこうかと思っております。この仕事は、知人のバイヤーなどと共同で展開中です。その他にはゴルフ同行などもしてますね。タイはゴルフ天国ですから。お役に立てれば、なんでも致します!というスタンスです。

ー最後に海外就職希望者にメッセージをお願い致します。

“がんばりすぎるな。人生を楽しもう”。ですね。

アジアマガジンからのコメント

既に14年間もタイで働かれている方の、海外就職の経緯について聞くことができました。日本での激務に疲れて、タイでビジネスを始める、というのも人生の選択肢としてはありだと感じます。年代によって心境が変わってくるあたりも、リアルなケーススタディだったと思います。


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