こんにちは!海外就職情報を発信しているアジアのペンギンです!
普段、アジアマガジンでは海外転職をしたい人のご相談を受け付けていますが、皆さんからは…
どんな人が相談にのってくれるの?
どんな思いで海外就職のサポートをしているの?
というお声を頂くことが多くあります。
そのため、今回はアジアマガジンで転職相談を受けている公認アドバイザーの一人の山口達也(やまぐち たつや)さんの紹介をしていきますね。
>>目次
山口達也ってどんな人?今までの経歴やアジアマガジンのCAになった理由
本日は山口さんのことを根掘り葉掘り聞いていきたいなと考えているのでよろしくお願いします!
早速ですが、まずは自己紹介からお願いできますか?
新卒採用ブランディングプランナーをしております、山口達也と申します!
大手IT広告代理店やキャリア教育系ベンチャーの執行役員を経て、現在は新卒採用ブランディングプランナーを行っております。
今まで一部上場企業からスタートアップまで幅広く採用支援をさせていただいたことがあるのですが…
それぞれ理念や社風、ビジネスモデルもバラバラで個性があったので、その特徴や魅力が選考フローの中で候補者に伝わるようにその会社だからこその独自選考を企画したり、採用媒体に載せるインタビュー記事を書いたりという施策を通して、それをどう採用したい相手に伝えるかを企画してきました。
『新卒採用ブランディング』という領域で、採用のお手伝いをされているということですね!
とはいっても、”採用ブランディング”って言葉が分かりづらいですよね(笑)
ざっくり言えば、「理念やビジネスモデルなど、その企業だからこその独自の魅力を引き出し、それを選考手法や採用HPなどの求職者とのコミュニケーション接点に落とし込む」というお仕事です。
こちらのnoteがその採用ブランディングの細かい内容ですね。
山口流”採用ブランディング”のお品書き
もう少し詳しく説明させていただきますね。
ブランドとは「(認知+体験)×継続」なのですが、採用の場面はHPやパンフレットなどの「認知」ばかりが多く、「体験」が伴う機会が少ないので、その企業の魅力が応募者に伝わりにくいところをテコ入れするのが”採用ブランディング”です。
過去の事例だと、複雑なビジネスモデルの企業さんはカードゲームを作ってそれでモデルを理解してもらいつつ、そのゲーム内での行動を見て採用要件を満たしているかどうかを判断したりなどの仕組みを作ったものなども「体験」の1つではありますね。
今手がけている企業の事例だと、そもそも「認知」の時点で「体験」をさせるような「母集団をあえて減らす」ということもしています。
【事例共有】媒体をほぼ回さない採用ブランディングの事例
https://note.mu/yamatatsutatsu/n/n0d1c25bbc1ba
ブランディングというと、「いかに自分を派手に見せてスゴそうに感じさせるか」を想像される方が一般的には多いと思われますが、本来はそのような形ではありません。
「ブランド(個性・独自性)」を相手に伝えるというシンプルなものです。
恋愛で例えるなら、「東大出身で年収1000万」とスゴそうに見せる人をそもそも好まない人もいるわけです。
それよりも「年収500万だけど一緒の趣味で田舎でゆっくり一緒に生活できる人」と結婚したい人もいますよね?
そうなった時に、後者の人に「僕がそういう要素を兼ね備えた人ですよ!なぜならこういう思想を持っているから。」と分かりやすく言語化して伝えるのがブランディングです。
※もしブランドやブランディングについて細かく知りたい方は、こちらのnoteを読んでいただければとより具体的に理解ができるかなと思います。
ありがたいことにnote編集部にもオススメとしてピックアップされた記事なので、オススメです!
5分でサクッと理解できる忙しい人のためのブランド/ブランディング論
ブランディングも奥深そう…、ご丁寧ご説明ありがとうございます!
また、山口さんはキャリア教育系事業のスタートアップの経験や、就活用OB訪問マッチングアプリ『Matcher』にて過去に全国No.1レビュー数・高評価の獲得経験などがあると聞いたのですが、すごいですね…!
キャリア相談に乗ることに関してですが、これはもはやライフワークになっています(笑)
意外と深いところの原体験などは多くの方は考えないし聞かれないらしく、よく「人生でこんなこと人に話したのは初めてです」とよく言われます。
採用ブランディングの時も「この企業ってなんで創られたんでしたっけ?」というところから話を始めるので、人の話を深堀りするのも同じで本能的に得意ですし好きなんです。
さて、ペンギンさん、自己紹介はこんな感じで大丈夫そうですかね?
ありがとうございます!!
山口さんのTwitterをちょっと紹介!
採用だけでなくマイノリティーな人の生き方など、めちゃめちゃ本質的なことを考えていらっしゃいますね…。
採用の数満たすのも大事だけどさ、その後のこと考えてる人どれくらいいるんだろう?
大量採用も少数の採用もそうだけど、入口だけ良い顔してて入社したら全然違うってなって数ヶ月で辞めるという長期目線まで考えてないヤリ捨て御免なワンナイト採用のせいで休職になった子から夜中連絡来てて悲しい。— ヤマグチタツヤ (@yhkyamaguchi) October 17, 2018
面談する学生に最近ヒアリングをかけているのが「就活系の情報はどこから仕入れる?」という質問。検索上位のメディアかな〜と思っていたら「そういうのは情報が多すぎるので浅く広く洗っておきつつ、大切な情報はほぼ信頼できる先輩か大人に聞く」との回答。オフラインへ戻っています。
— ヤマグチタツヤ (@yhkyamaguchi) August 5, 2018
屋号の「ヨハク」に込めたのは、誰もがレール通りの人生・やり方を送らずとも、あえてorやむなくそこからはみ出した人が認められ、その余白のような場所に辿り着いたからこそ得られた独自の強みや価値観を武器にして、周りの目を気にせず自分らしく生きられたら、という想いです。
— ヤマグチタツヤ (@yhkyamaguchi) July 25, 2018
どん底を経験したら同じようなどん底にいる人の気持ちに寄り添える希少価値になることに気づいてもらいたい。
例えばうつ病患者は何かの資料だと日本の総人口の1%ちょいだったと思うけど、その1%ちょいはなりたくてもなれるもんじゃないから、もうその経験は立派なあんたの強みだと伝えたい。
— ヤマグチタツヤ (@yhkyamaguchi) September 25, 2018
山口さんがアジアマガジンのキャリアアドバイザーに関わり始めたきっかけや理由は?
シンプルなきっかけとしては、このアジアマガジンを運営しているBeGlobal代表の今(コン)さんとたまたま知り合い、その話の延長線上で….
「キャリア相談に乗ることに長けているのであればアジアマガジンのキャリアアドバイザーもお願いできたりしませんか?」とご依頼をいただいたことが始まりですね。
そして、アジアマガジンに関わる決断をした理由としては…
「画一的なキャリアという枠から飛び出ようとしている人を応援したいから」という想いがあったからです。
僕自身、実は学生の時に長期留学をしたかったことがあったのですが、ちょうどその時が大学4年になるかならないかくらいの就活真っ最中の時期だったんですよね。
そうすると周りからは「え、いま留学に行って大丈夫なの?」とものすごい反対を受けたんですよ。「やっぱり、そんなヤバいことなのかな?」と当時はその意見に流されてしまい、普通に就職をして大手のIT広告代理店へとキャリアを進めました。
ただ、結果として確かに就活はスムーズに終わったものの、「あぁ、周りの目を気にせずに海外へ行っていればもっと独自の経験を積むことができたのになぁ」ととても後悔しました。なんなら今もしています。
あの時の経験があったら、もっと話せることもあるだろうし、もっと英語などのスキル面も上がっていたのかなぁと思うと、その先の未来が気になることも多いです。
そして、アジアマガジンの読者の方でも「海外就職って大丈夫なの?」と周りに心配されるようなことが多いかと思いますが…
人生1度きりなので覚悟を持って飛び込めるのであれば飛び込んで欲しいし、そのための後押しができるのであれば何かしたいな、と思ったのがアジアマガジンに関わり決断をしたきっかけですね。
僕自身、1社目の広告代理店で働いていた時に海外拠点7ヵ国の方と仕事をしていた経験もあることから、各国の異文化理解やコミュニケーションの楽しさ・大切さは肌で理解しているので、なおのことそういった「今までの自分から一歩踏み出したい方」の応援はしたいなと思っています。
海外就職は、”余白”的なキャリア。
もう少し深く聞かせていただいてもよろしいでしょうか?
ただ、自分の中にチャレンジしてみたいものがあったり、そもそも周りに言われるがままの人生に疑問を抱いた人がいつまでもその画一的なキャリアにいることは本人の気持ちとしてはやりきれないものがあったりすると思うので、その場合はそことは別のキャリアを考えることも大事だと考えています。
いわゆるマイノリティ的なキャリアの選び方をすると、とかく周りは色々ポジティブなこともネガティブなことも声をかけてきます。
でも、そうした既存の枠を飛び出したような場所へ飛び込むキャリア、僕はそれをよく“余白的なキャリア”と呼ぶのですが、ここにチャレンジする人はマイノリティな分「希少価値」なので、ここに進む覚悟があるならガンガン進んでもらえたらなと思っています。もちろん、行く先の市場が伸びているのか・スキルが身につくのか等はきちんと事前に天秤にかけた上でですが。
先ほどお話した通り、過去の自分自身もそうでしたし、よく学生の就活相談に乗っていると年々そうした”余白に飛び込めないモヤモヤした学生”に出会います。もちろん、アジアマガジンへご相談いただいている転職希望の方も同様です。
人それぞれの価値観があって、絶対的な正解も無いし、否定されるものでもない、
そして、『その人の価値観に合ったキャリアの選択ができると良いんじゃないか?』ということですよね。
話は変わりますが、僕がこんなにもっと自由に生き方を考えた方がいいんじゃない?というスタンスでいるのは、15歳の時に自分の母が急逝したのがきっかけなんですよね。
朝に「行ってきます」と言って家を出て、下校して帰ってきたら家で白い布被せられて冷たく横たわっているという経験をした当時、「あぁ、こんなにもあっけなくいきなり人は死ぬのだなぁ…」と感じたことが今も非常に強く頭に残っています。
こっちが死ぬんじゃないかと思うくらい泣いていました。
その経験を根底に置きつつ、色々な経験を重ねるごとに「どうせ人間もいつ死ぬか分からない動物の1つに過ぎないんだから、だったら世界の価値観に囚われすぎずに自分の価値観で少しでも生きられる人が増えたらいいな」と思って、今までいろんな活動をしてきました。
それはそれで幸せだと言い切れていれば特になんとも思わないんですけど、周りの友人などと話していても「お金はもらえるけど何も働いている時間は生きている感じがしない」と口にする人ばかりなので、これはなんか嫌だなと。
人生の1/3くらいは「労働」をしている人が多い社会の中で、その1/3をどう捉えるかで大きく色々なものは変わってくるし、生きたくても生きられない人がいるのを身をもって知っているので…。
また、もちろん、やりたいことをやるために大きくしゃがむという意味合いで大手企業や老舗企業に行くことは大アリだと思っています。そちらのほうが遠回りをしているようで近道なので。
ただ、そういう考えも特になく「とりあえず大手」のような考えは入社後に働きがいを感じられずにつらくなるかなと思っています。
思考を停止させて、皆が大手だからという理由で「とりあえず大手」は良くないですね。
そうですね!
ここで皆さんにイメージしてもらいやすいように、大手企業へ就職した僕の友達の事例を少しだけ紹介しますね。
大手の食品会社に営業マンとして入社した大学時代のクラスメイトはそうで、彼は新卒入社時に「とりあえず大手」の人でした。
何も考えず、ほとんど行く予定の企業のことも調べずにネームバリューだけで選んでしまいました。
結果として、想像以上の体育会系企業で精神的に追い込まれてうつ病になってしまい、半年の休職を余儀なくすることに。
その後、転職を考えないとまた復職しても同じことを繰り返してしまうと思い、彼が考えた結果として「何かあった時に食いっぱぐれないよう、手に職をつけられるようにしよう」とプログラミングを学び始めたんですよね。
で、そのままある程度学んだ段階でプログラマーとして転職活動を行い、今もそのままスキルを磨きながら働いています。
プログラマーになった後の彼はものすごくイキイキとしていて、「逆にあの経験があったからこそ、今こうして周りの目を気にせずに自分の思う幸せな働き方や生き方ができているんだよね」とこの間一緒に飲んだ時も嬉しそうに語っていました。
ある種、これは彼にとって”成功”なんですよね。年収で日本人は幸せの定義を比べがちですが、そういうところではなく、本人の幸せ基準を満たせるかどうかが本質的なところなので。
彼の場合はうつ病というきっかけがありましたが、こうした病気にならずとも自分の意志でキャリアを変えていくことはできますし、何より「自分で選んだ」というプロセスがあるからこそ、納得度高く働くことを楽しめるのだと思います。
山口さんが海外転職において必要だと考えるものは?
山口さんが海外転職において大事だと思うことを教えていただけませんか?
もちろん英語力もコミュニケーション能力もあるに越したことはありませんが、結局何かあった時に「困ったなぁ…でも、なんとかするわ!」となれるかどうか。
最近はいろいろなテレビ番組やニュース記事の影響で海外にぼんやりとした憧れを抱いて就職を考える方も多いのですが、正直なところ”憧れだけ”で行くと何かつらいことがあった時に挫けてしまいます。
でも、転職希望者の覚悟がどれだけあるかって、面談だけだと判断できない気も….。
ぶっちゃけビビる人が大半です。
「え、本当に?この人何言ってるの?」といった形で(笑)
これは意図があって、僕らももちろんのこと、採用をされる企業様もすぐに辞められては困ってしまいますし、何より応募者の皆さんが覚悟が無かった場合は”キャリアの断絶”が待っているので、大変悲しい思いをしてしまいます。
たしかに、長期的に考えて、転職希望者が悲しい思いをしないためは必要ですね。
だからこそ、厳しいかもしれませんが、あえてこの覚悟を問うような質問は普段の面談でもしていますね。
“海外”という今までとは文化も環境も違うところへ1人で飛び込んでいくからこそ、それくらい「強い覚悟」が必要になっていきます。
おわりに|山口さん、ありがとうございました!
山口さん、今回はいろいろお話してくださり、ありがとうございました!
最後に、海外転職を考えている読者の方に一言もらえますか?
こちらこそありがとうございましたー!
僕のような者が大層なことは言えませんが、「人生は一度だけだし、いつ死ぬか分からないので、チャレンジしてみたいという気持ちと覚悟があればガンガンやっていきましょう!」ということですかね。
先ほどお話した通り、人生は1回だけです。
死のタイミングは60年後なのか、1ヶ月先なのか、30秒先なのかと全く読めるものではありません。だからこそ、思い立ったなら命を燃やし尽くすくらい生き切っていけたならば、後悔なく人生を全うできると思っています。
そんな覚悟が出来た上で、もし海外就職にチャレンジしてみたい!という方がいたら、まずは応募してください。
一緒にキャリアを考えていきましょう!
最後に僕の他の活動も少しだけ紹介しておきます。
採用ブランディングのコンサルティングにプラスして、Wantedlyをはじめとした採用PRのための記事制作なども手がけます。
ベンチャー企業だとそもそも人事が1人だったりで、せっかく採用ブランディングの戦略を立てても手が回り切らないところも多いので、その際はそうした面もお手伝いしています。戦略は実行しないといけませんからね。
なので、もし採用面で自社の打ち出し方やそもそも打ち出す部分が分からずに困っている経営者や人事の方がもしいたら山口までお願いいたします!
https://note.mu/yamatatsutatsu/n/n3d2a48e99bb8
また、個人のブランディング支援もやっています。
株式会社ZOZOの田端さんの本「ブランド人になれ!」の発売以降、20〜40代を中心に「自分が何者でどういう価値を発揮するのか」という”自分ブランド”を確立したい人が増えてきているとも思いますが、「とりあえず目立つ肩書き!」のようなものが多くてブランディングとはなかなか呼べない例が多かったりします。
本当のブランディングは「自分が何者か?」「誰とどういう関係性を結びたいのか?」というところを常に深く考えて、仮説検証でツイート内容など一つ一つ言葉を選んでいく必要があるので、そういった非常に本質的なところを考えるにあたってブランディングはぜひ”自分ブランド”を確立する際に必要になります。
ただ、なかなかブランディングをがっつり学べる場は少ないし、マンツーマンの個人レッスンなんてほとんどないので、自分で最近タイムチケットで作っちゃいました。
僕は「どうせ自分なんて」と思っている人にこそ何か希少価値があると思っています。そうした社会的に見たら評価されないようなところも、逆転して考えれば強みになって独自の価値として打ち出すことができるので、そこでぜひ自分に自信を持って発信はもちろん、実際の行動をしていっていただけたらとても嬉しいです。
ただ、普通に山口さんの紹介をするのも面白くないので…
山口さんが普段考えている海外キャリアについてもお伝えしていきます。