−山口聖三氏プロフィール
中学を途中で辞めて単身米国へ渡る。米国東部のボーディングスクールBrewster Academyを経て、米国Indiana University Bloomingtonを卒業。アクセンチュアおよび独立系戦略コンサルティングファームにて7年間コンサルティング業務に従事。システム設計開発、アウトソーシング、経営戦略の策定、海外進出の実行支援を担う。株式会社UNLOCK DESIGNを設立。UNLOCK DESIGN INTERNATIONAL SDN BHDの代表取締役を兼務。大学で知り合った中国系マレーシア人の妻と4歳の長男とクアラルンプール在住。
−大学時代は何をされていましたか?
ハウスパーティーですかね。あとは友達と日本人コミュニティーを繋ぐMJSA(Midwest Japanese Student Association)という学生団体を作って、その企画と運営をしていました。勉強は苦手なほうでした。。
−卒業された後はなにをされましたか?
卒業後はアクセンチュアという経営コンサルティング会社に入りました。ITは避けられないと思いキャリアの前半はシステム関係の仕事をし、後半は戦略関係のプロジェクトを担当させてもらいました。海外の案件が多い戦略コンサルファームに転職し、中国、インドネシア、シンガポール、インド、ポーランドなどクロスボーダーのプロジェクトを担当しました。
−マレーシアからみて日本の世界でのプレゼンスはいかがですか?
日本には沢山の可能性があると思います。現地にいると、日本の高い技術とジャパンブランドはまだまだ健在と感じます。思いやりある日本人が提供するレベルの高いサービスにも可能性を感じます。しかし、アジアでは日系企業はほとんど成功できていないです。インドの一般消費財はP&Gとユニリーバが70%近くのシェアをもっています。韓国系の商材もどんどん人気を集めています。日本人、日系企業はもっと海外で強くならないといけないと思います。せっかくいい商品・サービスをもっているのに、ローカルにヒットしない、そもそもリーチできていません。すぐれた商材でもただ設置しても売れません。個人、企業の潜在的な可能性をUNLOCKしていきたいとの思いで、UNLOCKという言葉を社名につけました。
−将来、ベンチマークしておいた方がいい国はどこですか?
よく企業の方に話しているのは、まずアメリカで成功することだと思います。アメリカには、東南アジアの倍以上の広い国土があり、消費パワー、人口も伸びています。アメリカで成功したものを東南アジアに持ってきたほうが日本から東南アジアに輸入するより成功の打率が上がると思います。
英語が公用語のマレーシアはアメリカを常にウォッチしています。マレーシアはIoTとビッグデータを国家プロジェクトとして力をいれています。マレーシアのAI、VR、FinTechは日本ほど盛んではありません。マレーシアは、シンガポールの次に経済発展していて、他民族国家であり、英語が公用語で、そのうえアジア近隣諸国にアクセスがいいです。マレーシアの政府系機関と話すとASEANのハブになろうとしている話をよくききます。マレーシア政府や大学、大手企業とイベントを中心盛り上げています。
−今後の山口さんの目標を教えてください。
東南アジアで一番価値の高い「UNLOCK JAPAN」メディアと「UNLOCK ASIA」イベントサービスにしたいと思います。
人材教育事業「AWAY」もさらに強化していきたいです。これまで日本人だけが対象でしたが、いまUCLAとも話を進めていて、来年からアメリカ人も入る予定です。
マレーシアでは学校が売りに出ているので、学校の枠組みを使って、人材、企業、テクノロジーが結集してアジアを舞台にした市場を創出していくインキュベーションセンターを作りたいです。
−夢や志がみつからない学生は大学時にどのようなことをすれば見つけることができるのでしょうか?
夢や志を見つけようとして立ち止まる時間は無駄だと思います。やりたいことはそんな簡単に見つかりませんし、動いていないと見つかりません。それを探す為の時間があるならまず動いたほうが良いです。
興味がないからやらない、周りから反対されたやらないでは見つかるものもみつかりません。興味がないのは知らないだけです。反対されたたら周りがやっていないのでチャンスです。一番大切なのは、知的好奇心です。世の中の全ては考えるネタだと思います。道を歩いていても「広告はこう作るのか」「なんでこの写真を使うのか」「広告費はどれくらいするのか」と自分で考えてみる癖をつけることです。サイネージに電話番号が書いてあれば電話して聞いてみればいいと思います。見るものすべてに興味をもって色々なことを考えて、知的好奇心マックスに行動しまくってください。
−大学生は将来にむけて今、なにをしておくべきでしょうか?
ワクワクするものに打ち込むことだと思います。たとえそれが周りと違っても。自分たちがロールモデルになっていけばいいと思います。基準はどれだけ人と違うことをやったかだと思います。
私自身、日本の中学校を途中で辞めてアメリカに渡る時も周りから色々と言われました。当時は特に考えてなく、人と同じことをするのが単純に嫌で、英語を話せないなか、ひとりでアメリカに行くほうがワクワクしたからです。コンサル2社目でもインド・中国・ポーランド・ドイツの案件など面白い案件を任されてましたし、給料もたくさんもらっていました。周りからは「なんでやめるの?」と言われましたが、他の人と違うことがしたい、自分で事業をするほうがワクワクして、会社を辞めました。いまも周りがやらないこと、ワクワクすることを忘れず事業を続けています。
−山口さんのお話を聞いていて「独創性」と「困難さ」の2軸を大事にされているなと思いました。2つのうちどちらのほうがモチベーションが湧きますか?
「困難さ」ですね。目の前の課題が困難であればある方がモチベーションが上がります。人がやったことがないこと、それが世界を変えること、寝る間も割きたくなるほどワクワクすることをやりましょう!
取材担当コメント
UNLOCK DESIGNではAWAY HOUSE( http://myaway.jp/house/ )という学生のシェアハウスを運営しています。今回、1週間滞在させていただきましたが一緒に滞在している学生が面白く良い経験をすることができました。マレーシアに行く学生はぜひ利用してみてはいかがでしょうか?
最後に、本気でオススメできる転職エージェントをおさらいしましょう!
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