—プロフィールに関してお聞かせください。
愛知県で生まれ、ずっと中部に住んでいました。大学は国際文化学科に入ったので、外国人など海外に対する関心はこの頃芽生えました。
東京にて2年間、求人広告の営業をして経験を積みました。その頃、インドや中国が今後急速に経済成長をすると注目されており、ぜひ私もインドで活躍したいと強く思いました。大学在学中に、インドやスリランカへ行ったことがあり、生活についてはイメージすることができました。そこで、キャリアの幅を広げようと、会社を辞めインドへ行く決意をしました。営業職を希望していましたが、インドでの営業職の求人は見つからず、現地で情報収集と就職活動を行いました。短期の日本語教師アシスタントとしてインドに渡り、製造業のインド人スタッフに日本語を教えていました。情報収集をする中で、パソナインディアを知り、求職者として登録するつもりで面接を受けました。同時期に、パソナで営業担当者を募集していたので、進出して1年経ったパソナに入社することになりました。
プライベートでは、バトミントンが好きで、赴任してから今も愛好会に入り週末汗を流しています。インドでは、移動に車を使うため、運動不足になってしまいます。週末のスポーツは、気分転換にもなっています。
—事業内容についてお聞かせください。
パソナは2007年から事業開始し、インド国内5拠点でサービスを展開しています。主に、人材紹介及び派遣サービスを行っていますが、最近は教育研修ニーズの高まりを受け、研修サービスを強化しています。
—インドの人材市場について教えてください。
とても魅力的な市場だと思います。インドには、派遣という働き方が日本のように浸透していません。少しずつ日系企業で働く派遣スタッフが増えています。また優秀な人材がインドには多いので、ニーズに応じてあらゆる分野で活躍している人材を正社員としてもご紹介しています。
パソナの強みは、日系企業に合った優秀な人材を的確にご紹介できる点です。書類審査、電話インタビュー、直接面談を実施することで、候補者の経歴をしっかりヒアリングしています。
また、適性診断やバックグランド調査も実施することで、企業が安心して採用できるようなサポートも提供しています。昨今はマネージメント層の求人需要も高く、経歴詐称や犯罪歴についての問合せも大変増えています。
国境をまたいで働きたい人も多いので、スカイプ等を活用し、面談を行うケースも増えてきています。パソナは海外14か国・地域に進出しており、他国で活躍するインド人が、インドに戻るため当社に登録されることも多くあります。
インドでは、毎年給料が10%上昇しています。その分物価も上がっています。生活する文化など、日本人とは違うので海外からインドに赴任される方にとっては、このギャップを埋めることが重要になってきます。また、セカンドキャリア支援も行っており、知識と経験が多い主にリタイアした人材にインドで活躍頂いています。
—インドの魅力はなんですか?
インドのような新興国では、日本よりも幅広い仕事を任せてもらえる機会が多いように感じます。困難なことも多いですが、自分を大いに成長させることができる環境です。
キャリアの経験値があがる上、スキルも身につきます。インドでやっていければ他のどんな国でもやっていける自信もつきます。色々な方にお会いできるので、海外経験豊富な方と出会い、情報交換できるのもこの国の魅力の一つです。また、日本人駐在員だけでなく、多くの外国籍の方々がインドで活躍しています。よって、いろんな方の意見を聞けることができて、とても勉強になります。
−今後の展望などはありますか?
日系企業の進出状況に応じて、今後拠点は増やしたいです。また、国境を越えたクロスボーダーのキャリア支援も強化していきたいですね。
—インドで働く上で大変なことはありますか?
私の場合、自らインドで働くことを選んだので、特に辛かったことはなかったです。ただ引越し当初は、生活のセットアップが大変でした。自分で住まいを見つけて、交渉、契約。電気がこないとか、水道が通らないなど、普通の生活環境を整えるまでが大変でした。
—インドの文化と日本の文化の違いはなんですか?
最も大きいのはやっぱり時間の感覚でしょうか。日本の感覚で物事を進めようとしても、相手はインド人なのでインド標準なんですよね(笑)。さすがに8年いると先を予想して、問題を回避できるようになりました。
またインドに住んでみて、日本の魅力を改めて感じました。物が豊富にあり、本当に住みやすい国だなと思います。インドにいると日本に憧れている人が多いので、誇りに思います。日本は技術やスキルアップにつながるイメージが強いです。
—20代についてお聞かせください。
大学生の頃は、英語の勉強を特に頑張っていました。アルバイトに打ち込み、貯金して、海外に行く機会を増やしました。いろんな人の話を聞くことで、自分が将来何をしたいか、少しずつ具体的に見えてきました。情報収集を大切にすることが今に繋がっています。卒業してすぐ海外に行くつもりはなく、日本の会社で常識やビジネスマナー、営業経験を積んでから、海外に出ようと思っていました。
—やりたいことが見つからない学生にメッセージをください。
色々な情報を集め、早い段階から自分のやりたいことを模索して、なりたい自分を見つけることだと思います。幅を狭めないようにするためにも、何をしたいかイメージすることも大事だと思います。5年後、10年後、自分は何をしていたいかをイメージし、そうなるためには何をすれば良いか考えることが大事だと思います。
入社してすぐに辞めてしまう人も残念ながら少なくありません。どんな会社でも入社前と実際に働き始めた後のイメージのギャップは必ずあります。それを最小限にするためにも、あらゆる角度から情報を得ることはとても大切だと思います。そして短期的、長期的な目標を立てることは必要ですね。また、インターンシップを行うのもとても良いと思います。
—大学生に戻るならなにをしますか?
もっと歴史の勉強をしたかったです。日本の歴史も海外の歴史も、もっと掘り下げて学びたかったですね。インドをはじめ、他国に行くことも多いので、その土地の文化や歴史を訪れる前に確認することが多いです。
その他には、コミュニケーションやマネージメントスキルを、もっと身につけておきたかったです。海外では、赴任してすぐチームを任されたり、幅広い業務を任されることが多いため、このようなスキルは重要です。
海外で働いていると自分自身のことをはじめ、日本文化や時には経済のことなど、話が多岐に渡る場面が多くあります。インド人はもちろん、多国籍の人と関係を構築するためにも、コミュニケーションスキルはとても重要だと思います。自分が思っていることをきちんと伝えることは、海外でビジネスをする上で、求められるスキルです。
取材担当コメント
インド好きでインドに実際に来て仕事をしている姿はとても輝いていました。
本当に自分の好きなことにコミットし、それを実現する。当たり前そうで当たり前ではない。そんな一つの信念を持って仕事をされている方のお話を聞けてとても光栄でした。
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