トランプ大統領の当選からだいぶ時間が経ちましたね。みなさんもご存知の通り、この当選の影響は世界の至る所に及んでいますね。実は、カンボジアにもトランプ大統領当選の影響が及んでいます。そこで今回は、TPPとカンボジアとアパレル産業面から見る、トランプ大統領の3つの影響をお伝えします。
“TPPとカンボジアとアパレル” トランプ大統領の3つの影響
1)アメリカのTPPからの脱退
まず、トランプ大統領の当選によって、アジア各国の最も大きな関心事となったのは、”アメリカのTPPから脱退”と言っても過言ではないのではないでしょうか。もちろんカンボジアも例外なく、この”アメリカのTPPから脱退”の影響を受けることになります。具体的に言うと、カンボジアのアパレル産業です。TPPが施行されていた場合、アパレル分野の関税がほとんど撤廃されるとされていたからです。
2)カンボジアのアパレル産業が守られた
もしTPPが施行されると、アパレル分野の関税がほとんど撤廃されます。これはカンボジアよりも、アパレル産業が進んでいるベトナムに、大きな利益をもたらすものと考えられていました。このことから、”アメリカのTPPから脱退”により、カンボジアのアパレル産業は過度な競争にさらされることなくなりました。
3)カンボジア労働環境向上の流れが足止め
一方で、”アメリカのTPPから脱退”によるカンボジアへの負の影響も指摘されています。ロサンゼルスのOccidental大学で外交と世界情勢の准教授であるEar Sophal氏が次の通りに述べています。「(TPP廃止による)本当の損失は、TPPによって促進されたであろう高い基準の導入です。カンボジアは参加に否定的でしたが、もし参加していたならば、環境や労働水準が向上し、国や労働者に恩恵がもたらされていたでしょう。」
(参照)
http://apparelresource.asia/news/item_2731.html
まとめ
TPPとカンボジアとアパレル産業面から見る、トランプ大統領の3つの影響は下記の通りになります。
1)アメリカのTPPからの脱退
2)カンボジアのアパレル産業が守られた
3)カンボジア労働環境向上の流れが足止め
今回は”アメリカ大統領の当選によるアジアへの影響”という視点でお伝えさせていただきました。みなさんのなかには、そもそもカンボジアやベトナムが、アパレル産業に力を入れていること自体を知らなかった人もいたのではないでしょうか。引き続き、アジアマガジンではアジアに関わる情報を発信してまいります。
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