こんにちは、アジアマガジン編集部です。最近、ベトナム旅行に行く人が増えて首都のハノイだけでなく、海沿いにあるダナン周辺も観光リゾート地としてかなり有名になってきました。
このような流れから人気が沸々と上昇してきているベトナムですが、東南アジアの1カ国なので正直まだまだ治安面で不安がある…という方も多いと思います。ネットで「ベトナム_治安」と調べても情報が玉石混交で、本当に安全なのかどうかの実態が掴みにくいです。
>>目次
ベトナムの治安は良いのか悪いのか?
結論:ベトナムの治安は比較的安全である
最初に結論を述べてしまうと、ベトナムの治安は東南アジアでは比較的安全にカテゴライズされます。ベトナムでの犯罪はスリなどの軽犯罪が多い印象です。
しかし、以前よりも経済発展や宗教の問題で治安の安全率は下がっているようです。最新のベトナム治安情報を知りたい方は、こちらの外務省海外安全ホームページから確認してみてください。
データで見るベトナムの治安
ベトナムの犯罪件数は2016年時点で54,511件となっています。日本と比べるとはるかに少ないですね。(日本では大小合わせると100万件近く犯罪が起こっています。)そのため、ものすごく治安が悪いという様にはデータ上で言い切ることはできません。
ベトナムの街中での治安
睡眠薬強盗
お店などで仲良くなったふりをして、食べ物やお酒に睡眠薬をこっそり盛り、相手を眠らせてから金品を奪う強盗です。海外へ行くと気持ちが開放的になってバーやクラブなどに行ってはしゃぐ方も多いと思いますが、その隙を犯罪者は狙っているのでくれぐれも気を付けましょう。防犯策としては、相手から差し出されたものは食べない飲まないという姿勢を貫くこと、もしくは相手にも同じものを食べさせる飲ませるという方法が考えられます。
置き引き
席に置いておいた荷物を盗まれてしまう置き引きはベトナムではよくある犯罪の一つです。食事中のトイレやバイキング形式でのレストランなどではついつい日本同様に手荷物を席に置いてしまいがちですが、これは海外ではやってはいけません。
防犯策として、必ず貴重品は肌身離さないようにしておき、どうしても席を取っておきたい場合は盗まれてもいいようなもの(読み終わった雑誌など)を置いておくなど、確保するようにしましょう。
また、ホテル内盗難も多い国ですので、たとえホテルであっても安心せず金庫に入れたりするなど、自分で貴重品を守るようにしてください。
路上強盗
バイクなどを始めとし、路上通者のバッグを通り過ぎざまにひったくるという強盗です。日本でも自転車でこの手の強盗をするニュースが多いので記憶にある方も多いとは思いますが、とにかく荷物は自分の前でしっかりと持つこと。なるべくボディーショルダー型やリュックサック型など、自分の前に肩がけでも持ってくることのできる荷物入れを使用すると、この手の犯罪を防ぐことができます。
ベトナムではストリートチルドレンによる路上強盗も増えてきているので、子どもだからといって油断しないようにしましょう。
イカサマ賭博
必ず勝てる賭博方法を教えると近づいてきて、最終的には大負けをするようなイカサマ賭博を仕掛けてくる犯罪です。たとえ勝っていても、「明日また続きをやろう。何か貴重品を置いていってくれ」と言われて、何かしらを盗もうとするような手口であるため、このような話をしてくる人がいたらキッパリと断るようにしましょう。
アイスクリーム詐欺
小さい女の子が寄ってきてアイスクリームを買ってくれないかと言われ、言われるがまま買って食べていると親が現れて少女を叱り、その後に「そのアイスのお金を返してください」と普通より割高な価格の金額を求められる詐欺です。
ベトナムは物価が安いので、アイス1本の値段を聞くとついつい「あ、日本のアイスと変わらないな」と思ってしまいがちですが、実は現地価格の何倍もするので、このような子どもが近寄ってきたら心苦しいかもしれませんが警戒するようにしてください。
チップ詐欺
マッサージ店の多い東南アジアの国ではよくあることですが、マッサージ店のチップが60%〜70%で請求されるぼったくりの店もあります。基本は10%程度なので、高いチップを請求されないように事前にいくらくらいか聞いておくか、評判のいい店だけ行くようにしましょう。
ベトナムの交通治安
シクロでのぼったくり
シクロは前輪が2輪で後輪が1輪のタクシーです。このシクロでよくあることはタクシーと同じような料金のぼったくりです。乗車前の値段交渉はもちろんですが、悪質なシクロになると降りる時に最初の金額よりはるかに高い金額を提示し、支払いを断り続けていると襲われるといったケースも報告されています。
対応策として、事前にホテルのフロントや既にベトナムへ行ったことのある人に交渉のコツや値段感を聞いておきましょう。
タクシーでのぼったくり
メーターを動かさないタクシーは東南アジアではざらにありますね。ベトナムも同様で、特に繁華街で待っているタクシーはメーターを動かさずに高い値段をふっかけてきます。
対応策としては、メーターを動かすよう指摘したり、乗り場を繁華街から少し遠いところにしてみるなどをすることで防ぐことができます。ビナサンタクシー(VINASUN TAXI)とマイリンタクシー(MAILINH TAXI)の2社のタクシーは、基本的に安全なのでぼったくられるケースはほとんどありません。ただし、見かけが似ているタクシーもあるので必ず本物のタクシーかどうか確認するようにしましょう。
交通機関でのわいせつ犯罪
若い女性が1人で歩いていたりタクシーに乗っていると襲われてしまうことがあります。日本同様ですが、夜中に1人で歩き回ったりするのはやめ、移動は公的な電車やバスなどを使用するように心がけましょう。
夜のベトナムの治安事情
ベトナムの治安は夜でもそこまで大きな問題はありません。夜中にウロウロすることは昼間に比べて事件に遭う可能性を高めるとは思われるので、あまりオススメはしませんが、総じて大きな問題はないと言えるでしょう。
ただし、売春婦がかなり多くひっきりなしに声をかけられたり、マッサージ屋だと思って入ったら売春の店だったということもざらにあるので、その点は店の人に必ず確認するようにしましょう。
ベトナムのテロ・デモ治安
ベトナムのテロ治安
ベトナムではほとんどテロの危険性はありません。一度2016年にハノイでイスラム過激派が爆発事故を起こしましたが、そこまで大規模なものにはなりませんでした。
仏教国で、国民の8割が仏教を信仰しているためイスラム教との関連性はそこまで高くないことから、あまりテロに関して治安が悪いということはないでしょう。
ベトナムのデモ行進治安
ベトナムでデモ行進が行われることはほぼありませんので、あまり気にする必要はないでしょう。
ベトナムでの治安対応策の基本まとめ
ベトナムでは上記のように様々な治安面での不安がありますが、これらに共通する心構えを書いておきます。
怪しい人には近寄らない
見知らぬ人に声をかけられても基本的には無視するようにしましょう。海外へ行くと日本よりも悪質なキャッチが多くなりますので、日本の感覚で応じないようにすると吉です。
必ず適正な値段かどうかを調べる(場合によっては値切る)
売り物や交通機関の価格が外国人価格で提示されていないかを必ず確認するようにしましょう。日本人はお金持ちという認識が世界的にありますし、ベトナムは日本街があることから他国に比べてより日本の感覚を分かっている人が相対的に多い国です。買値で損をしないように、価格は随時調べ、現地感覚を身につけるようにしましょう。
ベトナムでの万が一の緊急時対応について
ホテルのフロントに連絡
フロントに窃盗やケガがあったことについて伝え、警察に連絡しましょう。ベトナム語でしか通じないホテルもあるかと思いますが、それでも伝えてください。そして、警察には必ず「盗難証明書」を始めとした証明書類を発行してもらうようにしてください。後々見つかった場合や、保険会社への補償申請に必要になる場合がありますので、その際に備えて準備できる書類は全て準備しておきましょう。
大使館に連絡
警察の後は大使館への連絡です。在ベトナム日本大使館に、金品やパスポートの盗難に遭ったことを伝えましょう。日本語で対応可能なのはもちろん、手厚くサポートをしてもらうことができます。万が一の時に、日本語で細かく自分の状況を話すことができると心が安心すると思うので、気持ちを落ち着かせる意味合いでもぜひすぐに連絡をしてみてください。
在ベトナム日本大使館のアクセス情報(住所や電話番号など)や外務省の情報についてはこちらから確認することができます。
クレジットカード会社に連絡
クレジットカードは使用される前に電話1本で使用を止めることができますので、もし盗まれてしまったらすぐに連絡しましょう。
国際電話が難しい場合は大使館に電話を借りてでも真っ先にカードを止めないと、大金を使われてしまう可能性が高くなってしまいます。
そのため、予め自分のクレジットカード会社の緊急連絡先はメモして肌身離さず持っておくことをオススメします。
海外旅行保険について
ベトナムに行く際には、他の海外の国と同様ではありますが、必ず海外旅行保険には入っておきましょう。
突然の事故やケガ、窃盗などに遭った際にある程度の金額を補償してくれます。
生命保険の機能も付いているクレジットカードを持っておくとさらに安心ですね。
おわりに
日本人と国民性が似ていて人間味のある人が多いベトナムですが、詐欺などの軽犯罪は誰にでも発生しうる状況です。治安に関しては油断しないように常に警戒しつつ、ベトナムを楽しむようにしましょう。
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