アジアマガジンでは「アジアで働く」を発信するため、実際に海外就職をしている経験者の方々にインタビューをしています。4人目は44歳でシンガポールに出向し、60歳(!)からタイで現地就職をした日本人男性のリアルケーススタディです。
▼プロフィール概要
現在は66歳でタイに住んでいます。日系の情報処理関連会社の海外子会社への出向で、44歳からシンガポールとタイにて計10年間程マーケティング関係の仕事をしました。その後日本の親会社からの定年退職を機に、60歳でタイの子会社に現地採用で入社し、2年間バンコクでの仕事をしていました。
では、海外就職インタビューです!
ー海外で働くキッカケや経緯を教えて下さい。
最初の海外勤務はシンガポールにある子会社ですが、これは「海外で仕事をしたい」という自分自身の希望が叶った人事異動でした。その後、日本の親会社を定年退職してから現地採用でタイの会社に就職しました。その理由は日本での定年後再就職では、これまでの海外経験が生かせるような仕事のチャンスがあまり無いと判断したからです。
(当時のシンガポールオフィスの様子)
ーなぜその国を選んだのですか?
シンガポールやタイの子会社への出向は人事異動でしたので、他の国への選択肢は有りませんでした。60歳でのタイでの現地就職は、出向時代の経験を踏まえて決めました。「市場の急成長ぶり」や「国民の対日感情の良さ」が決め手でした。
ーそれまではどんな仕事をしていましたか?
国内勤務時代の担当業務は「アジア市場でのマーケティング戦略の立案」でした。アジア各国への戦略展開がシンガポールでの担当業務でした。そしてタイでは、展開された戦略のオペレーションを指導・監督する役割でしたので、国内勤務から海外就職までの仕事の流れには一貫性がありました。
ー海外に行く前に英語はどの程度できましたか?
シンガポールへの出向には社内の規定として、TOEICのスコアで最低600点が必要でしたが、私は650点で最低条件はクリアしていました。ところがこのレベルでは実際の業務や海外生活では大変苦労する事になりました。それでもタイでの就職となる頃には、経験と慣れによってかなりレベルアップし、TOEICで790点になっていました。
ー当時のお仕事の面白さと大変さを教えて下さい。
出向時代は現地の社員達から「日本から来たお目付け役」的に見られ、仲間意識の共有に苦労しましたが、現地採用になってからは、共に苦労して成し遂げた仕事の成果を素直に分かち合えるようになり、週末にはゴルフも一緒にやるようになりました。
(雨季に水が溢れかえった道路の様子)
ー今後はどんなキャリアやプランを考えていますか?
現在は常勤としての仕事は卒業しています。最近では時折息子のビジネスを手伝う程度ですが、今後はこれまでの経験を基に、これから海外での仕事を目指す方々に役立つ情報を出来る限り多く発信していきたいと考えています。
ー最後に海外就職希望者にメッセージをお願い致します。
海外での仕事には、「国内の企業からの出向」と「現地企業への就職」がありますが、後者の方がはるかに大変なプロセスがあります。また現地での仕事上の苦労も大きいのですが、日本では味わえない喜びも有ります。そんな海外就職への成功の鍵は”日本人としての誇りと強い意志”だと思いますので、それを持ってぜひ挑戦してみて下さい。
アジアマガジンからのコメント
60歳で現地就職を実現されたのは非常に興味深かったです。さらに40代後半で現地に行ってからも、どんどん英語力もアップされている点もすごいなーと感じました。海外就職は意外と年齢は関係ないのかもしれません。40〜60代の方もリタイア後に海外移住する前に、現役時代から海外就職をしてみるのはいかがでしょうか?
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