〜アジアの挑戦者たち〜
アジアで活躍する”アジアの挑戦者たち”にインタビューをして、
現地でのアジアビジネスのリアルについて取材をしました。
ぜひ、挑戦者たちから学びやヒントを得て、
オールジャパンでアジアでの成功を掴みとるキッカケになれば嬉しいです。
和島 祐生氏プロフィール
和島 祐生氏
大学卒業後アクセンチュア株式会社(前SOPIA)へ勤務。ポータルサイト運営、ERPシステム、データベース設計・開発などのプロジェクトを経験。その後SMS株式会社に 就職しマレーシア、シンガポール、ベトナムで医療観光事業の立ち上げに従事。2015年4月ハノイでVJPARTNERを設立。その他コミュニティ事業として、カフェ、コワーキ ングスペース、シェアハウス、ラジオの運営を行っている。
和島 祐生さん(写真右)
VJ PARTNER会社概要 について
会社名 VJPARTNER(ブイジェイパートナー)
代表者 和島祐生 設立 2015年4月
TEL +84 126 620 2651
資本金 7,000USD
▼事業内容について
ベトナム不動産の売買仲介、貿易、医療観光・介護、コンサルティング、コミュニティ形成事業
▼アジアでのビジネスについて
・ベトナムで会社を立ち上げた経緯を教えて下さい
2015年の4月からベトナムのハノイで会社をやっています。はじめはコンサルティングのようなことをやっていました。
向こうって会社の出向で来てたりとか、駐在員で来てたりしている人が多くて、日本人で起業している人があまりいないんです。そういう人たちってやることが決まっていて仕事をしていらっしゃるので、何か新しいことをしたいっていう時に相談する先が意外とないんです。相談をしようとしてもすごいしっかりしたコンサルティング会社だと結構お高くついちゃうらしくて。
もともと医療観光系のSMSっていう会社で働いていたんですけど一回日本に帰ってこいということだったので、これは良い機会なので辞めますと言っていた時に色々な仕事をしてくれという話が来て、それで会社を立ち上げたのが起業の経緯です。
・ベトナムを選んだ理由はなんだったんですか?
当初はそんなにここがビジネスチャンスだっていうのは思ってなかったんですけど、実際始めてみると、ホーチミンとかクアラルンプールに比べると、まだベンチャーでやっていこうという人が少ないという状況なので、ポジション取りがしやすいと感じます。
東京でゴリゴリでテッキーでエンジニアをやっていても、なかなか頭角を表すのって難しいかもしれないですけど、もうちょっと田舎の方に行くとちょっとホームページが作れるだけで、周りからお願いお願いってなるみたいな。
・ベトナムがすごく好きだと思ってビジネスを始めたわけではないんですね!
正直、最初はイライラしかしなかったですね笑 バイクに乗りながら叫んだり、家に帰ってから枕をパンチしたりしながらの生活でした笑 半年目はそんな感じでした。なかなか、やっぱり上手くいかないなと思いました。
・現在行われている事業について教えて下さい
今は色々な話が来るので、色々なことをやってしまっています笑 貿易不動産、コンサルティング、医療観光、コミュニティ事業。狙いの定まらないままやっておりまして、貿易は日越だったりベトナムの商品を他の国に売りたいという会社の要望を聞いてそれをいろんな国に売っています。
不動産事業は外国人でベトナムの不動産を買いたいという人にハノイの不動産を紹介して販売しています。コンサルティングの方はそんな感じで会社を立ち上げているので、帝京大学とかからのスタディーツアーで若手経営者として喋ってくださいと言われて喋ったり、もともとやっていた医療観光系の事業を色々相談に乗ったりだとかしています。
コミュニティ事業では、カフェとシェアハウス、コワーキングスペースを運営しています。全部中途半端なので、特にこれといった成果はまだ上がっていないのですが、種を蒔いた半年間だったかなと思います。
コミュニティ事業のシェアハウスでの一枚
・どうしてこんなに幅広く事業を展開することができているのですか?
幅広くできるというか、取捨選択ができていない状況です。実は貿易も不動産も、何の経験もないんですよ。何の経験もないんですけど、日本で起業しようと考えると何かワンスキルでそれに集中投下してやっていかないと周りもいろんなことをやって生き残れる人はいないと思いますので、一個に集中しなければいけないと思います。
ですがハノイだと、起業している人が僕ともう2、3人位しかいないんですよ。そうすると、例えば「ハノイで何かやりたい!ベトナムが今盛り上がっているぞ!」と思っている方々に相談されやすいんです。それでざっくばらんにいろんな話が舞い込んできます。僕の場合強みってそんなにないんですけど、唯一強みで言えば、ハノイに住んでいるってことですかね笑 、あと広く門を開いているっていうところですかね。
・今までの人生をどのように決断されていましたか?
大学を卒業して会社を退職するまでは物事を損得計算で動いていましたが、アクセンチュアという会社を辞めてオーストラリアにワーキングホリデーに行こうと決めた時に、この一年は損得ではなく好き嫌いで動く訓練をしてみようと思いました。カフェでお仕事をいただいてキッチンで働いたりして、飽きたと思ったら辞めちゃうとか。働きたくないなと思ったら、毎日ダラダラするとか。あれ欲しいなと思ったら、お金無駄かもしれないと思っても買ってみるとか。そういう風にして一年間訓練しました。でもそれだけではいけないなと思って、人から期待されていることとかはなるべくやって行こうと決めました。現在は、躊躇することが減りました。
・会社を退社されるときは損得を考えられましたか?
損得を考えられる時って脳みそのキャパシティーがまだ働く状態で、疲れてたりとか考えすぎた時とかは正常な判断ができない状態というか。何かをぽんってやってしまったりすることがあるんです。でも意外とその時の判断って間違ってはいないと思っています。それで、会社を辞めました。
辞めようと思ったきっかけは、仕事を終えてほかほか弁当で竜田唐揚げ弁当を待っている時に、今待っている竜田唐揚げ弁当は今決めたような気がしているけど実は先週の自分がスーパーに行っていなくて家に食べ物がないから今の自分は竜田唐揚げ弁当を選ばざるおえない状況だったんだとかゴチャゴチャいろんなことを考えて、辞めようと思いました笑
・若者に伝えたいことは何ですか?
ハノイにも日本人の留学生がいっぱい来ていて、学生のうちから来ている子はいろいろなところにアンテナを張っていて意識も高く、かつそれがキープされているんです。
それが彼らの標準だから普通だと思って生活しているんでしょうけど、僕から見るとすごく偉いなと思うんですね。それで、こんなことやってみたいんですよねとかあんなことやってみたいんですよねって言いながら、やっぱり一回日本に帰って就職しようと思ってるんですっていう話になるんです。
もちろん日本で修行を積むことも大切だと思うんですけど、それだけ意識が高ければ、正直アジアで失敗しても、日本に戻って来てつぶしが聞くと思うんです。こういうことを経験してそこでこういうことを学んで、一度学び直そうと思って日本の会社に就職しようと思いました、だったりだとか。
自分をパッケージして伝える術さえ知っていれば、何をやっても割とみんなうまくいくんじゃないかなと思っているところを、意外といきなり日本で就職しちゃおうっていう判断になるのは、長いこと脳みそに孫悟空的な輪っかがかけられていれて、何かしようと思うと三蔵法師さまのぎゅーがあって、それでなんだかんだ言って日本戻ってきちゃって、日本に戻ってきている間にそのまま日本の会社で就職して、みんな割と優秀なので会社でもそれなりの地位を築き、気に入られながらやっていけちゃうんですよ。
それって結構もったいないんじゃないかなって。やりたいと思っているならやってみたら良いじゃんと思います。
・今後の展望を教えて下さい
スタッフのお給料とか経費払ったら今自分の給料4万円位しかないのでさすがにもうちょっと売上を上げたいですね(笑) 2017年の4月をめどに現在の事業分野で1000万円を目指し、日本法人の設立などして日越プロジェクトを加速させていけたらと思っています。
・最後に、これからベトナムで働きたい方へメッセージをお願いします!
ベトナムに興味がある方って、こういったサイトの記事を読んだり、ベトナムに旅行に行かれた時に良い印象だったことなどがきっかけだと思うんですけど、それでいきなり例えば海外就職したとして、仮に「興味があってきてみたけどベトナム合わないな」と思っても就職しちゃうと1,2年位は辞めることができないと思うんですね。
そうするともう次は「海外就職(ベトナム)自分には合わなかったから日本に帰ろう」って海外全体で諦めて考えてしまったりしちゃうと思うんですけど、他にもまだまだ色々な国がありますから。ベトナム以外にも。そういう極端な決断を下さないためにも、キャリアをグラデーションで考えることが大切だと思っています。例えば私も、ワーホリや語学留学でオーストラリアで2年間過ごしました。
日本に帰ってきて「オーストラリアに住んで英語を使っていたから英語を使う仕事がしたいです。」もしくは「フィリピンに語学留学したので英語を使う仕事がしたいです。」って言っても、ワーホリ中なんて遊びも半分だし、語学留学も実際のビジネスの場で英語を使っているわけではないと思うんですね。それで、仮に英語が話せるようになっていたとしても、いきなりお給料を何十万円ももらって英語を使う仕事がさせてもらえるなんて、ちょっと虫が良すぎると思うんですね。もちろん相応の努力をしている場合は別ですけど、ワーホリと就職の間に例えばシンガポールでインターンを3か月しました。なので英語を使って仕事ができます。という0.5のステップを置くことでワーホリや語学留学の経験を昇華させて、その後の可能性や選択肢を広げることに繋げられると思うんです。
ベトナムはじめ海外で働くということは、すごい決意がいる事かもしれないですが、0.5や0.1のステップを見つけてグラデーションで考えていくと、納得した働き方だったり選択につなげられるんじゃないかと思います。ベトナムは楽しいところです。ぜひ来てみてください!
改めてインタビューにご協力頂いた和島 様、
ありがとうございました!
アジアマガジンでは引き続き、アジアで活躍されている”アジアの挑戦者たち”の声を、お届けしていきたいと思います。
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