Uber対Grab!アジアにおけるタクシー配車アプリUberとGrabtaxiの攻防

アジアのタクシーに乗る時って、不安ありますよね。

タクシーでの犯罪やトラブルが頭をよぎったり、単純にコミュニケーションの問題で目的地に到着できるか不安になったりすることもあるかもしれません。

よくあるトラブルは、
①メーターがなく交渉制、
②クレジットカードが使えない、
③自分がどこにいるのかわからない
④遠回りをさせられる

など。実は現地の市民も同じようにタクシーでのトラブルに頭を悩ませていることも多いようで、近年タクシー配車アプリの需要が急増しています。

今日は、東南アジアのスマートフォン向けタクシー配車サービス事情を見ていきます。まずはユーザー数の多いUber(ウーバー)とGrab Taxi(グラブタクシー)の2つの配車アプリを見ていきます。

配車アプリ・ウーバーとは?

ウーバーはアメリカで開発されたアプリで、利用者が指定した場所の近くにいる車両が配車され、事前に運転手の氏名と顔写真や目的地までの料金も確認できます。

支払いはアプリ上でのクレジットカード決済、領収書もメールで送られてきます。また、点数や口コミがつくためドライバーとのトラブルも回避できます。

ウーバーの「シェアライド」という発想をコンセプトに運営されています。例えば、仕事の空き時間に自分の車でドライバーとして走ることができ、一人ひとりの持つ時間や資産を有効活用していこうというアイデアから着想して、現在に至っています。

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ウーバーが利用できる国は世界55か国200都市以上。東南アジアでは今のところタイ・ベトナム・マレーシア・シンガポール・インドネシア・フィリピンとなっています。(公式サイト
利用可能な都市は下記の通り。

タイ-バンコク
ベトナム- ホーチミン・ハノイ
マレーシア- クアラルンプール・ペナン・イポ・ジョホールバル
シンガポール
インドネシア- ジャカルタ・バリ・バンドゥン・スラバヤ
フィリピン- マニラ・セブ

特にベトナムではドライバー登録者数が中国に次ぐ世界で2番めの早さで急成長しています。ベトナムでの登録者数は2014年末時点では300名あまりでしたが、1年ほどで1万5千人まで登録者数が増えているとのことです。

またウーバーで配車をお願いしてから車到着までの待ち時間はホーチミンで平均3分、ハノイで3.5分となっており、アメリカ・サンフランシスコの2.5分に次ぐ早さとなっています。

急成長中のグラブタクシー

一方グラブタクシーはマレーシア人の起業家が開発、2011年のハーバード・ビジネス・スクールのピッチイベントで準優勝し、東南アジアのタクシーが抱える諸問題を解決するべく生まれたアプリです。

こちらもGPSを利用してピックアップ場所・目的地・迎えの時間を指定すると迎えに来てくれる仕組みで、乗車中もGPSで現在位置を確認することもできます。現地のタクシー会社の乗客とのトラブル解決という視点で作られているため、メーターのないタクシーは最初からグラブタクシーには入れない仕様になっています。

もう一点ウーバーとは異なる点は、グラブタクシーは運転手と直接面談を行い契約を行っていることが挙げられます。身元確認をしっかり行うことで契約運転手の質・サービス向上につなげる取り組みといえます。

グラブタクシーの利用できる国、都市は下記の通り(赤字で示したのはウーバーでは運行していない都市)。

タイ- バンコク・パタヤ・チェンライ・プーケット
ベトナム- ホーチミン・ハノイ・ダナン
マレーシア- クアラルンプール・ペナン・ジョホールバル・プトラジャヤ・セランゴール・ヌグリ スンビラン・マラッカ・クチン・コタキナバル
シンガポール
インドネシア- ジャカルタ・バリ・バンドゥン・スラバヤ・パダン
フィリピン- マニラ・セブ・ダヴァオ・イロイロ・バコロド・バグイオ

グラブタクシーの月間アクティブユーザーは50万人。アプリダウンロード数も250万ダウンロードをすでに達成しています。

また、グラブタクシーではバイクタクシーも呼ぶことができます。
筆者は実際にベトナム・ホーチミンでグラブタクシーを使って移動したことがあります。

行きはグラブタクシーを使い、待つことものの3分ほどでバイクが到着。配車サービス代・チップも含め20,000ドン(100円)でした。帰り道は流しのバイクタクシーに乗ったら30,000ドン(150円)でした。もちろん後者に関しては私の交渉能力の低さもあるかと思いますが、複数台交渉して割高な値段を払うよりかは素直にグラブタクシーを使ったほうが値段も安く、無駄な労力をする必要もなくなり便利な世の中になったものだと感激しました。

2014年12月、ソフトバンクはグラブタクシーを運営するグラブタクシー・ホールディングスに2億5千万ドル(約300億円)投資し、筆頭株主となることを発表しています。

創業者でチーフ・エグゼクティブのアンソニー・タン氏は、「今回の資金調達は、今まで以上にアグレッシブに東南アジアの人々の移動手段に革命をもたらし、改善していく我々のミッションの助けとなる(フィナンシャル・タイムズ誌)と述べています。

アジア各国の配車アプリ市場について

中国の配車アプリ

世界規模のUberに対し、中国の配車アプリ最大手はディディ・クアイディ(滴滴快的)です。
中国版ウーバーとも言われており、前進のサービスである快的打車(クァイディダーチャ)は2011年10セントから1500万ドルの出資を獲得し急成長、アリババからの出資も受けました。

2年後、参入した中国市場に10億ドルもの資金を投じたウーバーをよそに、ディディ・クアイディは20億ドルを調達しています。調査会社アナリシス・インターナショナルによると、ディディ・クアイディは中国国内のタクシー呼び出しサービスの99%を掌握し、マイカーを利用した配車サービスでは78%を握っているとの事。(Good find insight)

世界最大規模のマーケットでは大手の熾烈なシェア争いが繰り広げられているようです。

インドネシアの配車アプリ

バイクタクシーの配車アプリとしてGo-Jekも大変力を伸ばしています。ジャカルタは世界有数の渋滞があり、バイクタクシーは車より利便性が高い点が挙げられます。

また、アプリにクレジットをチャージし、利用の度にクレジットより料金が引き落とされる仕組みなのでキャッシュレスで利用できる点も評価が高いようです。

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いかがでしたでしょうか?

日本にいるとタクシーを使う機会はそれほどありませんが、公共交通機関がそれほど発展していない地域や車の購入が高い地域ではタクシーはメインの移動手段となります。各地で繰り広げられるアプリのシェア争いの状況や、それぞれのサービスの違いが面白かったですね。

今後もアジアマガジンはアジアを身近に感じていただけるように情報を発信していきます。


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