【レポート】日本企業が知っておくべき東南アジア市場の攻略法とは?

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こんにちは!海外就職を応援するアジアマガジン編集部です。今回は“東南アジア市場を目指す日本企業が知っておくべき攻略法 .featuring Omise”というセミナーに参加してきました。今回は海外進出を目指す企業向けのセミナーです。企業視点で海外・アジアを見ることは、海外就職を考える方にも大事な視点です。今回は実際にセミナーに参加して、取材させていただきました。

そして、東南アジアに進出しているFintechベンチャー企業として、過去最大の資金調達(シリーズBで1750万ドル)を行なわれた「Omise」代表の長谷川さんのお話も盛り沢山で、お伝えしていきますので、お楽しみいただけると幸いです。

東南アジア市場を目指す日本企業が知っておくべき攻略法:目次

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セミナー概要

今回、取材させて頂いたセミナーはこちらです!

■“東南アジア市場を目指す日本企業が知っておくべき攻略法 .featuring Omise”
■日時:2017年5月18日19時~21時
■場所:青山スタートアップアクセラレーションセンター(ASAC)
■主催:ASAC運営受託者(有限責任監査法人トーマツ)

それでは早速、セミナーレポートを開始させていただきます!!

アジアの市場動向について

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登壇者:トーマツベンチャーサポート株式会社  / 大野 祐生


東南アジアの中心、シンガポールに見られる3つの特徴

大野さんは、特に東南アジア5カ国(シンガポール、インドネシア、タイ、マレーシア、インド)の中心、シンガポールに見られる3つの特徴についてお話されていました。

シンガポールにどのような特徴があるかというと、下記の3つではないかと考えています。

1モバイル市場の活性化
2実証実験が進めやすさ
3アジア進出のハブとしての活用

まず、モバイル市場の活性化が挙げられるのではないかと考えます。安価で手に入れるデバイスが普及しましたよね。それにより、ユーザーが増加したことが大きな要因です。ユーザが増加したということは、それに付随するモバイルサービスの市場が活性化することになります。

2つめは、実証実験(プルーフ・オブ・コンセプト)の進めやすさが挙げられます。シンガポールでは、政府主導でいろいろな規制緩和をやっていますよね。たとえば、スマートシティやIoT、モビリティ、いわゆる自動運転タクシーの実証実験などが挙げられます。このような取り組みがあるので、シンガポールには世界各地から優秀な企業や人材を集まってきています。

3つめは、シンガポールがアジア進出のハブとなっていることです。日本企業目線でいうと、時差や地理的に他エリアと近いシンガポールはハブとして活用しやすい。また東南アジアのベンチャー企業目線でいうと、基本的に彼らはサービスを一カ国で展開することはなく、東南アジアの中で複数国で展開する傾向があります。結果的に東南アジア進出を目指す外国企業やVCなどから資金調達や提携等に繋がって、市場が活性化している印象を受けます。

 

アジア注目のベンチャー企業

また、トーマツベンチャーサポート株式会社の大野さんが、ご紹介していた東南アジアで注目の3つベンチャー企業が下記の通りとなります。

1)Grab

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Grab(グラブ)は、日本では、まだ馴染みのある方は多くないのではないでしょうか。ざっくり説明すると、配車サービスUberのアジアバージョンです。ソフトバンクが出資したことでも話題になったサービスです。以前、アジアマガジンでもご紹介させていただいたので、ご興味のある方はこちらの記事も確認してみてください。

2)carousell

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carousell(カルーセル)は、CtoC向けの個人間で取り引きを行うプラットフォームです。日本のメルカリと考えると、わかりやすいのではないでしょうか。carousellは日本でも話題になり始めたばかりのため、今後のcarousellの動向を追ってみると面白いと思います。

3)SORACOM

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SORACOM(ソラコム)は上記の2つとは違い、日系企業になります。IoTに特化したセキュアなモバイル通信サービスです。今回のセミナーでは、資金調達の成功事例として紹介されていました。

アジアマガジン編集部コメント

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トーマツベンチャーサポート株式会社からは、大野さんだけではなくインド人のメンバーの方も登壇してくださいました。

トーマツベンチャーサポート株式会社は、海外進出支援に力を入れているので、少しでもご興味のある方は、ホームページを確認してみてはいかがでしょうか。

アジアで注目を集める日本発のFintechベンチャー「Omise」

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登壇者:Omise.co CEO / 長谷川 潤氏


ここからOmiseの代表の長谷川さんのパートになります。講演内容はお伝えしきれないほどありました。一部だけ抜粋してご紹介さていただきますね。

“8ヶ月かけて開発してきたものを一夜にして捨てた”

2013年からタイでECのプラットフォームを作るために創業しました。ただ、ECにはペイメント(支払い)がつきもので、その当時、自分たちが望んでいたペイメントサービスが1つもありませんでした。

そこで「じゃあ、作っちゃお!」となったのがOmiseのきっかけ。

ペイメントサービスを進めていくうえで、ライセンスやセキュリティなどの様々な課題が出てきていました。そのため、ECのプラットフォームとペイメントサービスを両立することがで難しい状況でした。

その時に、シードインベスターに会って、「フォーカスする部分を変えていったらいんじゃない」とアドバイスを受けました。

その日の夜に、チームでビールを飲みながら、「じゃあ、変えちゃお!」といって、8ヶ月かけて開発してきたものを一夜にして、捨てるという決断をして、Omiseを始めました。

“ミッションはOnline payment for everyone”

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ミッションはOnline payment for everyoneです。

人の生活にけっして欠かすことのできない決済というものを、ツール化し、それをビジネスの機会として提供し、そして、人々を繋げていくということ。

そういった意味が、Online payment for everyoneに込められています。

“東南アジア=ローテク”は間違い

ここで、Omiseの事業内容の一部をご紹介させていただくと、東南アジアはクレジットカードの浸透率が低いので、Omiseは地元で使われているウォレットサービスをオンラインで使えるようなサービスも展開しています。

また、世界の最新経済情報ニュースを届けているBloombergで取り上げられた「Omise GO」は、ブロックチェーンを使った新たな決済ネットワークを使っているとのことです。またビットコインで話題になっているイーサリウムに、Omiseは投資などもしているそうです。

以上のことを踏まえつつ、長谷川さんは「東南アジア=ローテクは間違い」という点を強調されていました。

Omiseのココがすごい

今回のセミナーで聞いたOmiseのすごさを少し箇条書にしてみますね。

・4カ国に展開していて、子会社を含めると社員は100名を超えている
・合計で8,000社以上が利用している
・東南アジアのFintechの中で最大の資金調達を行った
・日本企業でいうと、SBIやSMBCの金融機関から資金調達をしている
・タイの3分の2のモバイル会社はOmiseのサービスを使っている(マーケットシェア が65%ある)

日本はなぜかシリコンバレーを目指している

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長谷川さんが、まずおっしゃっていた、“日本はなぜかシリコンバレーを目指している”というお話がとても印象的でした。ちなみに、日本が欧米のマーケットを目指すことが困難な理由として、VCからの支援規模が違いがあるそうです。

Q:日本企業はどのマーケットでレバレッジが効かせるのか?

A:日本は東南アジアに進出するべき

理由①東南アジアでは大手企業や政府の貢献のおかげで人々が協力的
理由②世界中の投資が東南アジアに向いている
理由③まだ、東南アジアにはプレイヤーが少ない

 

また、長谷川さんは下記のようなこともお話していました。

自分たちの技術を東南アジアに持ち込むことを、アドンバンテージになると考えてはいけないことが重要です。

なぜかというと、シリコンバレーの企業が東南アジアを積極的に見ているので、東南アジアに日本の技術を持っていったとしても、シリコンバレーの技術と比べられてしまうからです。

そのため、技術+“誰を知っているか”が一番重要になってきます。だからこそ、とにかく知り合いに当たりまくって、とにかく上のポジションの人を紹介してもらうことが、重要となります。

 

質疑応答のメモ

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最後に、質疑応答で話題になったトピックを箇条書で少しだけご紹介させていただきます。

1)インドネシアの市場の難しさは?
・日本企業が進出する際の規制が厳しくなっている
・インドネシアの独自基準があり、Omiseのサービスをそのまま持ち込めずに苦労している

2)アジアでの人材の確保が大変では?
・キャリアアップのためにガンガン仕事を変えるのは当たり前
・Omiseは特に人事領域の研究を行っている、独自のアプリケーションを作っているほど
・お金だけで優秀な人材は確保できない

3)海外進出にあたってのオペレーションで工夫している点は?
・セントラルオペレーションが定石(1つのメイン拠点を確保する)
・多国籍人材の採用に向け、ビザの発行フローを考慮するべき
・デベロッパー(開発者)は、開発効率上セントラルのみでやるべき

終わりに

皆さん、いかがでしたでしょうか?今回は、海外・アジア進出を目指している企業向けのセミナーでしたが、そうでない方にとっても、勉強になる点が多かったのではないでしょうか。

本セミナーを運営をしていたトーマツベンチャーサポート株式会社では、今後もセミナーを開催するそうなので、ご興味のある方は是非チェックしてみてはいかがでしょうか。

今後もアジアマガジンでは、海外・アジアで就職したい人の役に立つ情報を発信していきます。

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