ミャンマーと日本で実践する2拠点生活のプロジェクトポートフォリオの作り方|野口伸

20代の海外転職事情

こんにちは。野口 伸(@shin_noguchi)です。
ミャンマーと日本で2拠点生活の実践ブログ、今回で3記事目です。

これまで、2拠点の経緯やどういった生活をしているかをお伝えしてきました。

今回は、プロジェクトをどう組むのか。参考にしているバーベル戦略を通して、プロジェクトポートフォリオの組み方とその考え方をお伝えしていきます!

不確実性とともに生きていく、バーベル戦略とは

「ブラック・スワン」や「反脆弱性」の著者ナシーム・ニコラス・タレブが紹介している「バーベル戦略」

ハイリスク・ハイリターンの資産とローリスク・ローリターン資産を組み合わせる投資戦略のことを言います。

具体的には、ポートフォリオの85%〜90%を安全性の高い資産に投資し、残りの10%〜15%をリスクの高い投機的資産に投資する手法として紹介されています。

簡単に言うと、保守的かつ積極的な戦略を織り交ぜ、メディアなどで言われる安定とリスクに惑わされず、よいときも、悪いときも人生100年時代を生きていく考え方です。タレブさんは著書『半脆弱性』で、バーベル戦略を、不確実性が高まる世の中における戦い方として、下記のように言っています。

“バーベル戦略とは、不確実性を排除することではなく、手なずけることなのだ。”引用:ナシーム・ニコラス・タレブ 反脆弱性[上] ダイヤモンド社

僕はバーベル戦略を、ピラミッドのように考えています。資産で考えると、安定した利回りが低い資産を基盤に置いて、段々と利回りとリスクが高い商品を積み上げ、ピラミッドの頂点に最も当たればでかい投資を配置します。

明日仕事がなくなっても数ヶ月生きていける現金資産を持ちつつ、利回り別に投信、投資などの資産運用を行っています。

リスクと利回り、そして増資の配分だけを決めるだけで、いろいろ悩まず考えずに動くことが可能になります。収入で得た現金も、ピラミッドに配分していき、基盤となる資産が大きくなればなるほど、頂点となる投機的な投資に挑戦していけます。

以前はそのばその場でどう振り分けていくか考えていましたが、パーセンテージで配分していくだけで、自動化され、思考のリソースを使う必要がなくなりました。

僕は、資産1億円を持ち利回りだけでそれなりの生活ができる方、ではまだありませんので、資産形成には気を配る必要があります。

でも自分の生きたいように生きていきたい!

余計なことを考えずに自動的に資産形成をしていくこのやり方は、自分の生きたいように生きたい方にとっては、とてもおすすめな考え方だと思っています。

プロジェクトポートフォリオにも応用できるバーベル戦略

資産づくりと同様、バーベル戦略はプロジェクトポートフォリオにも応用可能です。関わるプロジェクトのリスクと利回りを把握し、ピラミッド式では積み上げていきます。

みなさんの現状のプロジェクトを見返したとき、いかがでしょうか。リスクが高いプロジェクトの横幅が大きい逆ピラミッドな人もいれば、安定したプロジェクトが多い四角形のような方もいるかと思います。

労働もしくは経営して収入を得ている方でれば、バーベル戦略の考え方でプロジェクトを一度整理するのはとても有効かと思います

整理することで…

・挑戦しつつも守りプロジェクトも走らせることが可能
・配分さえ決めて実行すれば、どっちかに偏って全体のバランスが崩れることがない
・精神的な安定を保ちながら、挑戦していくことができる

といったメリットがあります。

ただし、時間、思考や資金リソース配分を誤ると、どっちつかずなものになってしまうので注意が必要です。最初の設計とメンテナンスがとても大切です。

歴史的に著名作家の中にも、公務員などの安定した仕事をしながら、執筆活動を続けていた方もいます。リスクの高い仕事に失敗したとしても、社会的に求められる価値や能力がある仕事に戻ることができるためです。

実際僕は、経営する会社も受託案件も並列にして、7つのプロジェクトをやっています。

円ではなく、ピラミッドに。7つプロジェクトポートフォリオ全体像

7つのプロジェクトポートフォリオで考えた場合、バーベル戦略で言うように85%以下にする場合、不確実性が高いプロジェクトは1つに限られます。

そのため、ミャンマーのハウスマネジメントサービスを提供するHerBESTをピラミッドの頂点として設計しています。その他、安定したプロジェクトを日本やその他海外プロジェクトに配分しています。

そしてHerBESTが軌道にのり、リスクが下がればリスクの高いプロジェクトを追加します。ただリスクが下がり安定した収益源になるのは先の未来になりそうです・・・笑

このリスクはネガティブなものだけではなく、挑戦やワクワクともイコール関係です。円のように考えるのではなくピラミッド型にして、プロフィットとコスト、リスクや利回りでプロジェクトを配置します。

中心を置いてしまうと、仕事をするためにミャンマーに行くことになってしまいます。中心を置かず、生活を傍らに置いて移動しながら日々仕事をしていくスタイルにすることで、とても楽になりました。

プロジェクトの成功は、自分の時間とお金を使っていけるかが鍵になります。

プロジェクトごとでのお金の使い方

僕はイグジットを経験したわけでもなく、大学時代から立ち上げに関わった会社で低報酬で働いていましたので、資産は多くありません。というか1年前はほとんどありませんでした。

ただ半年で、ピラミッドを設計し、収入を配分していっただけで、昨年では考えられない資産ピラミッドを形成しつつあります。

現在、85%の資産を利回り5%以下、15%をそれ以上の利回りで構成しています。この辺はちょっとまだトライアルの段階です。中長期的な運用は動かさず、基盤強化と利回りが高い部分を調整しています。

現金はミャンマープロジェクトにも10%ほど投資して、会社経営を実施しています。飛行機や生活費など毎月のミャンマーで使う経費も毎月の収入の10%以内に留めるようにしています。

立ち上げということもあり追加の資金注入も考えてしまいますが、ミャンマーの経費含めてあくまでも10%のボーダーを超えないようにしています。

また、収入面では、毎月の収入の95%を日本のプロジェクトで獲得し、5%をミャンマー関連プロジェクトから生み出しています。目先の利益は目的ではないですが、年内に9:1まで引き上げつつ、収入面でも10%まで引き上げることを目指しています。

プロジェクトごとでの時間そして思考リソース配分は難しい

時間と思考が良いバランスだった1ヶ月もあったり、思考の時間バランスが良くなかったなーという月もあり、試行錯誤が続いています。

各プロジェクトで拘束される時間は少ないく、アウトプットが中心なので、時間が全てではありませんが、理想の時間配分でできるているのか、はよく考えています。

時間というよりは、思考リソースをどう配分させていくのか。そのためにもプロジェクトごとでフォーカスポイントが大切です。フォーカスして思考し続けるポイントを置き、些細なノイズを切る。

これができると一気に解決するし、物事も進んでいきます。しかし、細かいことにも目がいってしまったり、自分で手を動かしたりと・・・修行です。

まとめと、今後のプロジェクトアーカイブについて

いまどうのようにプロジェクトポートフォリオを組んでいくかは設計していますが、自分らしさという軸でポートフォリオを組んだりはしていません。

複数のプロジェクトをやりながら、今できること、やるべきであると思ったことをやっていく中で、結果的に自分らしさが規定されると考えています。これまでもそうであったように。

結果的に百姓のようにいくつかの生業をもつかもしれないし、専門的なものがもっとのびているかもしれない。

資産形成と一緒で、ピラミッドづくりと日々を一生懸命生きていけば、自動的に資産も形成されるし、プロジェクトアーカイブも面白みのあるものになると思っています。

自分らしいプロジェクトを組んでいくか、という視点も大切かもしれませんが、自分のできること、やるべきことの中から、プロフィット、コスト、リスクそしてワクワクでピラミッドを形成しながら、自分らしい人間に、僕はなっていきます。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

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