エンジニアを辞めて33歳でベトナムでレストランを起業!小倉さんにインタビュー

小倉哲氏プロフィール

・文学部哲学科卒業
・日本でエンジニアとして7年間勤務
・1年間フランスでワインとチーズの勉強をする
・その後、ベトナムでエンジニアとして働く
・会社をやめてカフェを立ち上げる
・今年の4月からカフェからレストランに形態を変える

会社URL: https://elsolvietnam.amebaownd.com/
好きな言葉 : シンプル、楽に生きる

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  • 経営しているレストランについて教えていただけますか?

もともとEL SOL CAFÉという名の喫茶店をやっていたんですけど、今年2016年の4月から形態を変えてレストランとして経営し、EL SOL MEAT&WINEをはじめました。日本でいるステーキをメインにしたレストランで、今は5種類のステーキを備えております。牛には肩やおしりなど色んな部位があるので、それぞれの部位をお客様に楽しんでもらうということをコンセプトにおいています。ベトナム人のお客様は基本肉を食べて帰る感じで、日本人はつまみとワインを楽しんで帰るという感じです。

  • 小倉さんの学生時代について教えてください!

高校の時から倫理の授業がすごく好きで、普段から色んな事を深く考えていました。大学を決めるときにはとりあえず哲学科がある大学を選んで受験しました。自分の下の名前は哲学の「哲」と書くので、そういう洗脳的な部分もあるかもしれません(笑)。大学在学中は将来の夢とかも特に無く、居酒屋や雑貨屋でのバイトしかしていませんでした。

  • 大学卒業後はどんなことをされていたんですか?

ちょうどその時期は就職氷河期で、とりあえず働けるところを探した結果、大学卒業後はIT系のエンジニアとして7年間日本で働きました。その後はフランスに1年間ワインとチーズの勉強をしに行ったんです。それで日本に帰国して将来のことを考えた時に、海外で働くことの魅力に惹かれてアジア周辺でIT系の仕事を探し始めました。結果的にベトナムにある日系のIT会社に就職しました。

  • なぜ海外で働きたかったんですか?

大学4年の時に初めて海外に行ったんですけど、1ヶ月間ニューヨークへ留学をしました。ちょうど行ったのが9.11テロの約1年後で、現場を訪れた時に感じた衝撃は今でも忘れないですね。友達とみんなで楽しみに見に行ったんですけど帰り道は誰一人喋らず帰りました。この経験が自分の中でとても大きく、もっと世界のことを知らなきゃいけないと思いましたね。

  • なぜエンジニアをやめてレストランを立ち上げようと思ったんですか?

ITの世界での自分の能力に限界を感じたからですかね。大学卒業後は初心者のエンジニアとして働いていたんですけど、新しいプログラムを書くというよりかはすぐ管理をメインに担当するようになって、システム開発自体の能力が十分に培われないままに責任ある仕事が舞い込んできて、すぐに限界を感じました。フランスに1年間食の勉強をしたということと、大学時代の居酒屋でのバイト経験もありまして食には元々興味がありました。

  • フランスではどのようなことを感じましたか?

初めての海外に住むということで全てが新鮮でしたね。人も雰囲気もすごく明るくて、人ってこんなに楽しく生きれるんだなというカルチャーショックを受けました(笑)。あとはよく言われることだと思うんですけど、仕事とプライベートがガッツリ別れていますね。特に日本では普通のはずのホスピタリティーやおもてなしが一切なかったので驚きました。

  • ではベトナムに住んでいて感じることを教えてください!

僕はベトナム人の妻がいるのですが、生活習慣から考え方まで全部違いますね(笑)。ベトナム人は家族というももののつながりをとても大切にしていて、なによりも家族優先っていう感じです。あとは常に目の前のことだけを考える傾向があると思います。1年後とか将来のことよりか、今を生きることを重視しているのは何かイキイキしていますが、逆に判断が短絡的で、長期的に問題がおこるような判断も少なくないので一長一短です(笑)。

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  • 今の20代に伝えたい事はありますか?

よくメディアで今の若者はダメだとかって報道されていますけど、僕は今の若者は良くなっていると思います。僕の年代が大学生の頃は悶々としている人たちは山ほどいて、将来のことを考えている人なんかいなかったんですよ。今の若者は起業したいとか終身雇用に疑問を感じる人が増えてきています 。たくさんそういうことを考えているので、あとは実行するだけだと思いますね。そうしないと何も変わらないので意味がないし、失敗しても死ぬわけではないので成功や失敗という結果にはこだわらず何事にも挑戦してほしいですね。

  • 挑戦するのに戸惑っている人に対してのアドバイスはありますか?

そういう人はおそらく嘘の情報で行動が制限されていると思うんですね。例えば 東南アジアでビジネスを立ち上げる際のイニシャルコストは日本の10分の1とかですし、人件費も圧倒的に安いので、やろうと思えば誰でもできると思います。起業するのは難しいとか海外でビジネスをするのは難しいって考えてしまう人が多くて、そういう固定概念を持っている人ほど動けません 。変な情報に惑わされず、勝手に思い込みもせずに行動すればうまくいくと思います。

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  • 起業する際に大事なことはなんだと思いますか?

現実的な話になりますとお金ですね。いくらラーメン屋を作るって決めても資本金がなければ、それを貯めるためだけに4.5 年ロスが生まれますからね。いつでもスタートできるよう準備はしておきましょう。中田英寿がいつか自分が海外でプレーする可能性を考えて語学の勉強をしていたように、先を見ながら行動するのが大事だと思いますね。

  • 座右の銘はありますか?

楽に生きたい、ですかね。めんどくさい情報とかどうでもいい情報に無駄な時間を使っている気がしているので、もっと大事なことだけに時間を使って楽に生きたいですね。そうすれば仕事ばかりだけじゃなくて、家族とか子育てにも関与できますし幸せになれると思います。日々の生活から一個一個無駄を省いて本質を見ていきたいですね。

小倉さん、ありがとうございました!

取材担当コメント

大学卒業をして7年間もエンジニアの道を歩んできた小倉さんですが、そこから退職して起業する勇気と決断力。自分が進んでいる道に疑問を感じるときはこれから多々あると思いますが、勇気を出して決断すれば、その道を良くしたり変えられたりすることを教えていただきました。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

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