NPO法人オンザロード
南ひろかさん、岡本舞子さん、森村友紀子さん
今回アジアマガジン編集部では、『NPO法人として飲食店を作り、その売上でインドの学校運営を行う』というプロジェクトの構想を聞きつけ、早速NPO法人オンザロードの皆様への取材を実施しました。今回はお店の内装工事を始めたばかりのオープン前インタビューとなります。ぜひお楽しみ下さいませ!
まずは今回取材させて頂いた団体と、取材にご回答いただいた方のご紹介です!
NPO法人オンザロードとは?
世界各国で経済的・社会的な理由により学校に通えない子どもたちのためにフリースクールを作ることから始まった団体です。2011年3月11日の東日本大震災を受け、ただちに支援活動を開始し、合計延べ25,000人のボランティアを被災地に送り出しました。現在も引続き宮城県石巻市を中心に、福島県二本松市でも、復興活動を行っております。
NPO法人オンザロード:https://otr.or.jp/
岡本 舞子(おかもとまいこ)さんプロフィール
NPO法人オンザロード理事・事務局長
訪れた国は約40カ国に及ぶ。ボランティア内容として、カンボジアでのエイズ・孤児・教育問題支援、タイのエイズ患者看護や、また、津波による復旧支援、インド・コルカタのマザーハウスの重度身体知的障害児施設にて介護、インド・ポンディーチェリーの孤児院にて孤児の世話、ネパール・ポカラの孤児院訪など。 2008年「マザーベイビースクール」の建設と開校を経て、NPO法人オンザロードを発足。その後2年半、現地駐在員責任者として学校とゲストハウスの運営を行う。現在は、NPO法人オンザロードの副理事・事務局長として日本国内でのファンドレイジング・広報活動を行っている。
ではインタビュースタートですー!
まずはNPO法人オンザロードについて教えて下さい。
『毎日が冒険』などのベストセラー作家で実業家の高橋歩が立ち上げたNPO法人です。インドでのフリースクール「Mother Baby School」や、ジャマイカでの音楽の放課後教室「Japan Music&Cultural Center」、宮城での飲食・宿泊・地域交流ができる復興複合施設「ロングビーチハウス」などを設立し運営している団体です。
岡本さんはどういうキッカケでオンザロードに関わりだしたのですか?
自分自身としては海外関連のNPOやNGOで働きたくて、世界を回っていました。そんな中、2008年に高橋歩さんのインドの学校建設プロジェクトを見て、すぐに参加を決めました。ボランティアとして学校建設に参加し、無事2008年6月にインドの学校がオープンしました。
もともとは建設後にインド人の方に運営を委託する予定だったが、運営についてもしっかりやっていこうということで、NPO法人オンザロードとして運営も始めることになりました。そこで代表の高橋歩さんと相談をし、インド駐在のポジションを頂きました。
オンザロードではどんなことをしていたのですか?
合計で2008年〜2011年の3年間、インドで学校運営やっていました。学校自体が無料で民間のフリースクールとして実施していました。ただ、インドの人たちの「お金に貪欲・嘘をつく・宗教などの慣習の違い・貧富の差が激しい」などの運営には常に大変さがありました。インド人の方々と毎日衝突し、生活環境も大変な中、なんとかがんばってきました。そして、2011年には東京の事務局スタッフとして運営していくため、日本に戻ってきました。
2011年3月に帰国し、その5日後に東北大震災がありました。日本で震災があり、海外だけではなく東北での支援も実施しようとすぐに動き出しました。現場で様々な困り事を解決すべく5年間活動をしてきました。
2016年現在では、ハード面では様々な支援があり、少しずつ元の状態に戻りつつありますが、まだソフト面での「人のつながり」が失われているなどの問題がまだまだ続いている状況です。そこで宮城でもロングビーチハウスとしてゲストハウスとレストランを合体させた拠点づくりを実施しました。
今回のethical(エシカル)というプロジェクトはどんな経緯で始めることになったのですか?
自分自身は海外支援をもう一度実施したいという想いがあり、東京から海外支援をできないかと考えました。そこで仲間達と構想を考えてきました。そこで東京でアジアの空気を体感できる飲食店を作り、その収益をインドの学校の運営資金に回す、という仕組みです。
飲食店の立ち上げの経験も少ない中、立ち上げメンバーで、メニュー作りやお店の構想を考えました。メンバー全員が海外好きで、特にアジアのリゾートやエスニックが好き。お店としてはアジアリゾートの雰囲気を感じてもらいながら、ゆっくりとくつろいで、楽しんでもらえる場所を作りたいと考えています。2016年4月1日から工事をスタートし、7月1日の正式オープンを予定しています。
どんなお店にしたいと考えていますか?
主に女性に居心地の良い空間作りにしたいと考えています。立ち上げメンバーは6人とも女性なので、女性ならではの視点でお店を作っていきたいと思います。
店内もアジアリゾートのイメージで、アジアン家具を使い、店内も土壁や竹、木などの自然をふんだんに使います。さらにインドの直輸入ランプを使うなど異空間を感じてもらえる場所にしたいです。いまはボランティアの方々にも入ってもらって、みんなで作り上げるお店にしたいと考えています。スペースごとにサンライズからサンセットまでコンセプトをつけて、空間を作っています。
また、料理については、もともと家庭科の先生だったメンバーが、食育の観点も取り入れたメニュー開発をしています。タイ料理、ベトナム料理、インド料理、インドネシア料理などをベースに日本人に合った形の創作エスニック料理を提供する予定です。食材やスパイスについても厳選し、見た目も色とりどりで可愛くしたいですね。もちろん食器も現地で選んできた食器を使います。
お店でやっていきたいことはありますか?
集まれる場所があることで、イベントやワークショップなどを行い人の繋がり作りが生まれるようにしたいです。いま考えていることだと、チャリティイベント、著名人のトークショーや、ヨガやヘナのワークショップなどをやっていきたいです。インドの学校の生徒が作ったアクセサリーなどの商品をフェアトレードとして販売することも検討中です。
お店に来てくれる人も楽しんで、美味しい料理を食べ、それがインドの学校への支援になる、というみんなが喜ぶ仕組みづくりをしたいです。我慢から生まれる支援ではなく、楽しく支援する形を作りたいです。
売上から寄付されるのはどのような形で行われるのですか?
そもそもエシカルの運営自体がNPO法人オンザロードになります。なので、会社として飲食店をして、売上のほんの一部だけを外部のNPO等に寄付するところとは大きく異なります。
寄付されるまでにかかる経費がなく、直接支援に回すことができるので、そこはNPOが運営する飲食店ならではですね。いままでのオンザロードとしては寄付やスタディツアー、チャリティイベントなどで運営されていましたが、さらに継続的に支援できる形を作り上げたいと思っています。
この度は取材にお答えいただき、ありがとうございました!
アジアマガジン編集部よりコメント
「NPO法人として飲食店を運営し、海外の学校運営費にする」という新しい形の社会貢献的なプロジェクトの特別インタビュー、いかがでしたでしょうか?この新しい仕組みづくりに、クラウドファンディングやボランティアという形などを通して、みんなで作っていきたいという想いが感じられました。
ぜひご興味のある方は様々な関わり方があるので、ぜひ一歩を踏み出して関わってみてはいかがでしょうか?この度、取材にご協力頂いたNPO法人オンザロードの岡本さん・森村さん・南さん、インタビューにお答えいただき、ありがとうございました!
アジアマガジンではこれからもアジアビジネスに役立つ情報を発信
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