NPO法人がカンボジアでブランドを立ち上げた理由と想いとは?

特別インタビュー:アジアでのソーシャルビジネス

NPOが作るブランド”SUSU(スースー)”とは?

アジアマガジンでは特別インタビューとしてアジアでのソーシャルビジネスをテーマにお送りしたいと思います。カンボジアで活動されている認定NPO法人かものはしプロジェクトの共同代表の青木健太様にインタビューをさせて頂きました。「カンボジアでNPO法人がブランドを立ち上げる」という新しい試みと想いについてお伺いしてきました。

特定非営利活動法人かものはしプロジェクト団体概要

強制的に子どもが売られてしまう問題を防止する活動を、持続的かつ発展的に行い世界の子どもたちが未来への希望を持って生きられるよう活動する認定NPO法人。3人の日本人大学生により2002年設立。2004年法人格取得。

URL:http://www.kamonohashi-project.net/

■青木健太氏 プロフィール

1特定非営利活動法人かものはしプロジェクト

理事長/カンボジア現地代表 青木健太 氏

2002年、東京大学在学中に「子どもが売られない世界を作る」ため、かものはしプロジェクトを仲間と共に創業。以後、共同代表としてIT事業部を統括。 2004年に大学を中退。

2009年からはカンボジアに赴任し 最貧困層の女性に仕事とライフスキルを提供するコミュニティファクトリー事業や、法執行・司法支援の事業を統括する。

プライベートでは1児の父。

 

では早速、インタビュースタートです!

ー今回スタートされた”SUSU(スースー)”とはどんなものですか?

「SUSU – JOURNEY FROM / TO CAMBODIA」は、カンボジアの農村から生まれた新しいハンドメイドブランドです。カンボジア生まれのいぐさを取り入れたデザインのアイテムを、カンボジアの女性たちがひとつひとつ手作りしています。ハンドメイドの温かさの中にもスタイリッシュさのある、おしゃれで使いやすい商品を作ろうと思って。今年の2月に、カンボジア・シェムリアップに第一号店をオープンしました!

ーちなみにSUSU(スースー)とはどういう意味でしょうか?

“SUSU(スースー)”は、「頑張って!」という意味です。ブランドの名前を決める時に、“かわいらしくて覚えやすい名前がいいね。それでいて、背景が伝わる名前がいいね。”と話していたら、たまたまスタッフが、「SUSUってカンボジア語で頑張ってって意味だよね。よくスタッフや工房の女性たちも言ってるよね」と、つぶやいたんです。

ーどんな人達がSUSUを作っているのですか?

シェムリアップ州のクチャ村に住む女性たちが作っています。この村に「コミュニティファクトリー」という小さな工房を構えていて、そこで女性たちがカンボジアの素材を使った商品を手作りしています。コミュニティファクトリーでは、「学校に十分に通えなかった」とか、「貧しくて家族と一緒に暮らせなかった」などといった、経済的に困難な背景を持っている貧困層家庭出身の女性たちを雇用しています。

ーそのコミュニティファクトリー事業とはなんですか?

ハンディクラフトの製作・販売といったビジネスを通じて、作り手の女性たちの経済的な安定とライフスキルの成長をサポートする事業です。製品の売上げは作り手の女性達の給料として還元されて、家庭の幼い子どもたちや兄弟が学校に行くことの出来る循環を生み出す仕組みとなっています。識字教室や食育をはじめとするライフスキル教育も行っていて、ファクトリーから新しい就職先への人材輩出にも取り組んでいます。

私たちは、ものづくりを通して女性たちのライフスキルを磨き、自分の夢をつかむまでの過程をサポートしていきたいと考えています。SUSUの商品を買ってくださることは、まわりまわって女性たちの成長を応援することに繋がる。そうした背景を通して、買ってくださったお客さまにも商品を通して温かい気持ちになっていただきたい、という想いを、「SUSU」というブランド名に込めました。

ーSUSUの商品としてはどんなものがありますか?

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トートバッグとサンダルがあります。Sサイズのバッグは、可愛らしくちょっとしたおでかけ用に、Mサイズは、パソコンや書類も入るので日々の生活用にお使いいただけると思います。バッグもサンダルもカラーバリエーションが豊富で、トートバッグは7種類、サンダルは9種類あります。いぐさの鮮やかな色の組み合わせの中から、お客さまお一人お一人にとってのお気に入りを見つけていただけると嬉しいですね。現在もまさに商品開発を進めているところで、これからさらに新しい商品を増やしていく予定です。

ーどんなところにこだわりを持って作られましたか?

一つの商品を作るまでのプロセスから、強度や品質にもこだわりを持って商品を作っています。SUSUの商品は全て、良質ないぐさだけを手で一本一本選別するところからスタートしているんです。そのあとにいぐさを染める作業をして、乾かして、一枚のマットに織り上げて、型に合わせてカットして、縫い合わせて・・・と一つの商品ができあがるまでに沢山のプロセスと女性たちの手に触れられてできています。

「デザインが良いかどうか、かわいいかどうか」ということを感じてもらったうえで、農村の女性たちによって一つ一つ丁寧に作られた「ハンドメイド」だということを知っていただけると嬉しいですね。

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また品質も厳しい基準をもって取り組んでいます。例えば、サンダルのソールといぐさ部分の接着強度は、日本の基準を調べて、同等の品質に近づけるように何度も試行錯誤を重ね、高品質な商品を作り出しました。

ー購入したい方はどうすればよいですか?

カンボジアシェムリアップにあるSUSU shopでお買い求めいただけます!観光スポットであるパブストリートの近くにあるイタリアンレストラン、”il forno”の隣にお店があります。皆様のお越しを、心よりお待ちしております!
(地図:https://goo.gl/maps/fJRdCgJw8mD2

 

また、日本でも今年中に販売の機会を設ける予定です。

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—最後に、今後の展望を教えて下さい。

まずは、商品開発を進めていきたいですね。PRにも力を入れて、色んな方々にSUSUを知ってもらいたいです。最終的には、シェムリアップを基点にそして周辺国にもショップが出せれば嬉しいと思っています。

ビジネスの現場で自らの手で作り上げた商品がお客さまから認められることで、女の子たちが技術面でも内面でも成長し、大きな自信をつけていくと信じて、私たちはこれからも前進していきます。

この度はインタビューにご協力いただき、有り難う御座いました!

アジアマガジンからのコメント

カンボジアのオリジナル商品をブランドにして現地への支援にする活動、すごく興味深かったです。寄付やボランティアだけではなく、ビジネスを取り入れることで持続可能なモデルを構築しようとされていると感じました。


最後まで読んでいただきありがとうございました!

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